京都大好きトーク!門川市長とゲストの“きょうかん対談”

第二十回「夢」 一緒に考えよう 未来の京都のまちづくり
京都から広がる夢!40億を超える経済効果!日本全体に元気を届ける「京都マラソン」
門川大作京都市長 × 島袋勉さん (京都マラソン2013 応援大使) × 千葉真子さん (京都マラソン2013 応援大使)
門川京都市長・島袋勉さん・千葉真子さん 対談写真
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<プロフィール>
島袋勉(しまぶくろ つとむ)/1963年那覇市生まれ。20歳で自動車整備会社を創業。2001年、千葉県内で踏切事故に遭い、両足膝下を失う。20カ月の入院ののち03年に社会復帰を果たし、事故から3年後の04年には義足でホノルルマラソンを完走。以来、京都マラソンをはじめ国内外40以上の大会に出場。会社経営のかたわら、全国の学校での講演活動など社会貢献活動にも取り組んでいる。著書に「義足のランナー」。
千葉真子(ちば まさこ)/1976年宇治市生まれ。立命館宇治高校で本格的に陸上を始め、96年アトランタ五輪1万メートルで5位入賞。97年世界陸上アテネ大会1万メートルで、トラック競技での日本人初の銅メダルを獲得。その後マラソンに転向し、2003年世界陸上パリ大会で銅メダル。全国高校駅伝や全国都道府県対抗女子駅伝にもたびたび出場。06年に現役引退。現在、千葉真子BEST SMILEランニングクラブを率い、スポーツコメンテーター、タレントとしても活躍。

小さな目標達成の積み重ねが夢への架け橋に

島袋勉さん門川市長 島袋さん、沖縄からありがとうございます。義足でフルマラソン!夢をあきらめないあなたの生きられ方にいつも感動していますが、京都との出会い、京都への思いを。
島袋さん 小学校の頃に初めて来て、本や教科書で見た歴史的な建物が実際にあることに感動しました。沖縄はほとんど戦争で焼けてしまいましたので。京都に来ると季節の移り変わりがよく分かりますね。いつも京都の景色に感激します。
千葉さん 住んでいると当たり前に思ってしまいますが、京都は四季折々美しいですよね。
門川 千葉さんは生まれも育ちも京都ですね。
千葉 はい。宇治で高校3年生まで過ごしました。京都といえば駅伝発祥の地。小学校の大文字駅伝や全国高校駅伝、都道府県対抗女子駅伝と、駅伝が身近にあったので、ランナーとして夢に挑戦する気持ちを自然に抱けたと思います。
門川 昨年末の全国高校女子駅伝では、母校の立命館宇治高校が5年ぶり3回目の優勝を果たしましたね。
千葉 うれしかったですね。私が陸上を始めたのは、高校の陸上部に入ってから。最初はレギュラーにもなれないほどでした。よく、オリンピック選手になるような人はみんな、小さな頃から特別なことをしているのですかと聞かれますが、私は全然していません。でも、目の前の小さな目標の一つ一つが、オリンピックへの架け橋になっていきました。
門川 高校から陸上を始めて、世界陸上で2度も銅メダル、すごいことです。島袋さんも義足で、よくマラソンに挑戦しようと思われましたね。
島袋 もともと中学のときから、ぜひ一度はフルマラソンに挑戦したいと思っていたんです。ところが事故に遭って両足を切断し、義足を付けても初めは痛くて歩くことすらできなくなりました。でも、だからこそ「一番できそうにないことをやってみよう」と思ったんです。最初は3キロマラソンに挑戦しました。意識がもうろうとしながらやっとゴールしたとき、新聞記者の方に「次の目標は?」と聞かれて、とっさに「ホノルルマラソンです」と答えてしまいました(笑)。
千葉真子さん門川 そしてわずか1カ月後、ホノルルのフルマラソンに挑戦、見事完走されたんですよね。ご著書を読んで感動しました。
千葉 すごいですね。 タイムはどのくらいでしたか。
島袋 そのときは12時間59分29秒、ほぼ13時間ですね。
千葉 走っている間、どんなことを考えていましたか?
島袋 痛みをなくすためにはどうすればいいか。それと、ゴールの瞬間、ゴールの1カ月後、1年後の自分の姿をずっと思い描いていました。「ゴールすればきっと何かが変わる。ここでリタイアすれば体は楽だけれど、必ず後悔する」と。
千葉 苦しいときのイメージング。ランナーみんなの参考になりますね。
門川 千葉さんはレースや練習で苦しいとき、どんなことを考えて走られていましたか。
千葉 私も島袋さんと同じように、苦しいときにこそ、自分の夢や目標を強く念じてきました。それが夢を達成する近道だと信じています。
 今、小学校などで「夢」をテーマに授業をすることがあります。子どもたちの夢や目標のイメージを膨らませたり、「君たちが今できることは何だろう」と夢への道筋を一緒に考えるんです。もう鳥肌が立つくらい、真剣なまなざしで話を聞いてくれるので、毎回行ってよかったなと思います。
門川 ご自身の体験から出る言葉の重みを、子どもたちはきっと感じているでしょうね。

走る人、応援する人、支える人、みんなが一つになる「京都マラソン」
門川大作京都市長門川 この1年、第1回京都マラソンで感動したという声をあちこちで聞きました。特に多くのランナーが言ってくれたのが「沿道の声援がすごかった」「励まされた」ということ。激励の言葉をボードに掲げる方もたくさんいて、私の友人も足が痛くてリタイアしようと思ったまさにそのとき、「足が痛いのは気のせいだ」というメッセージが目に入ったそうです(笑)。
千葉 絶妙なタイミングだったんですね。フルマラソンに何度も出ている人でも、レースの途中は「やめておけばよかった、何で俺は走っているんだ、二度とするもんか」と思うらしいですよ。
島袋 私もそうです(笑)。でも苦しみに慣れると、普通のことが楽になる。義足を付け始めた頃、長時間歩くのはすごく苦しいことでしたが、マラソンを始めて日常生活がとても楽に感じるようになりました。
千葉 マラソンのあとの最高のご褒美は、「止まってゆっくり休むこと」。マラソンを経験しなかったら「ありがたいこと」とは気付かないですよね。
島袋 その苦しいときに、沿道の応援はすごく力になります。過去の自分のデータを分析してみても、人がいないところではタイムが遅くなり、人が多いところでは速くなっている。それに一緒に走っているランナーが声をかけてくれるとペースが上がるのも、実感しました。
千葉 それほどはっきりと効果が出るんですね。昨年は仁和寺前でのお坊さんの大声援も話題になっていました。京都ならではの醍醐味(だいごみ)ですね。
島袋 これほど歴史的な場所で開かれる大会は珍しいと思います。以前、ロンドンマラソンに出場したときも感動しましたが、京都にはそれ以上に凝縮されたものがたくさんある。
千葉 エイドステーション(給水・給食ポイント)で生八ツ橋が配られたり、平安神宮の大鳥居でゴールしたり、京都マラソンにしかない魅力がふんだんにありましたね。
門川 昨年、私はゴール地点の近くでランナーの皆さんをお待ちしていたのですが、多くの方が「京都ありがとう!」「京都最高!」と言ってゴールされていました。800年前に鴨長明が歩き、千年前に紫式部が源氏物語の構想を練った、そんなまちだということも感じながら走っていただきたいですね。おかげさまで今回も大変な人気で、世界43の国と地域、全国47都道府県からご参加いただきます。
千葉 京都だからこそ、ですね。
門川 前日から宿泊されるので昨年は41億円の経済効果があり、都市格の向上にも貢献しています。初開催の昨年は安全対策に万全を期した結果、事業費が6・6億円、うち市の負担が3・3億円となりましたが、今回は経費縮減を図るとともに多くの協賛企業のご協力を得るなど、事業費5・3億円のうち市の負担を1億円に抑えます。また、マイカー利用の自粛など市民の皆さまのご協力に支えられた大会です。第2回が正念場と、身を引き締めています。
島袋 ランナーの方には、走りながら京都のまち並みや支えてくれる人たちの素晴らしさなども感じて、ぜひその良さをみんなに伝えてもらいたいですね。私もペア駅伝に出場します。沿道での皆さまのご声援をお願いします。
千葉 市民マラソンの魅力は、ランナーはもちろん、応援する人やボランティアの方一人一人が主役になれること。京都マラソンも、沿道からの「がんばれ」、ランナーからの「ありがとう」がまち中にこだまして、大いに盛り上がってほしいですね。今後、夏の祇園祭と並んで冬の風物詩になることを期待しています。
門川 京都マラソンでは、走る人、応援する人、そして支える人、みんなの気持ちが一つになる。昨年の第1回は東日本大震災からちょうど1年の日でした。今回は3月10日の開催ですが、やはり鎮魂と復興への願いを込めて行います。京都から日本全体を元気にしていく大会になるよう、力を合わせていきたいと思います。本日はありがとうございました。



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