京都大好きトーク!門川市長とゲストの“きょうかん対談”

第三回「いのち」 かけがえのない「いのち」を大切にするまち
門川京都市長・森光子さん 対談写真
門川京都市長・森光子さん 対談写真
門川京都市長・森光子さん 対談写真
森光子さんは、2012年11月10日に逝去されました。
謹んで御冥福をお祈り申し上げます。





門川大作京都市長 × 森光子さん

2009年12月8日、京都市役所にて
京都市市民栄誉賞贈呈式が行われました

<プロフィール>
森光子/1920年、京都市生まれ。舞台、映画、テレビで活躍。61年より主演を務めて いる舞台『放浪記』は、昨年に上演2000回を突破した。2005年文化勲章受章。 09年国民栄誉賞、京都市市民栄誉賞を受賞。著書に初の自叙伝『人生はロングラン』(日本経済新聞出版社)。

京都市市民栄誉賞受賞のよろこび
森光子さん門川市長 今日はお忙しい中、ありがとうございます。森さんには、この度、京都市民の誇りとして、京都市市民栄誉賞をお贈りしました。この賞をお受けいただいたのは、元プロ野球選手の衣笠祥雄氏、京セラ名誉会長の稲盛和夫氏、ノーベル化学賞受賞の田中耕一氏についで、森さんが4人目なんですよ。
森光子さん ありがとうございます。ふるさと京都から素晴らしい賞をいただいたことは、私にとってかけがえのない喜びです。私が一番好きなまち・京都の生まれであることを、これからも誇ることができると、とても幸せに思ってます。
門川 鴨川の水で産湯をつかい、知恩院の鐘の音とともに起き、東山三十六峰と一緒に眠った…。森さんがこれまでの人生を振り返られたご著書に、そんな記述がございましたね。森さんの京都への深い思いを感じました。
 私は、家の前を高瀬川が、裏は鴨川が流れ、鴨川の向こうには東山が広がる、そんな環境で育ちました。隣近所の皆さんとの家族のようなお付き合いの温かさと共に、その風景は、今も心の中にはっきりと残っています。
門川 美しい京都の風景と人々の情が心に刻まれているのですね。今の京都の風景も、森さんの思い出に負けていないはずです。京都市では美しい京都を守ろうと、50年後、100年後を見据え、全国から注目される景観政策を進めています。また、高瀬川や鴨川での地域の方々中心の清掃活動をはじめ、市民ぐるみの美化活動がまちじゅうで行われています。
ところで、京都での、特に思い出に残るエピソードなどございますか。
 特にといいましても…。ほんといろんな思い出があるんですよ。
門川 いい思い出がありすぎてどれか一つを選べないくらい、でしょうか?
 市長さん、上手におっしゃいますね。それ、いただきたかったです(笑)。でも例えばこんなことがございました。子どものころ、よく京都市役所の前で遊んでいたのですが、あるときスピーカーからメロディーが流れてきました。それは、今の天皇陛下がお生まれになったことをお知らせするものでした。メロディーと歌は今でも覚えてますよ。「♪〜鳴った鳴ったサイレン、皇太子様お生まれなった」。この思い出を、天皇陛下御在位20年のお祝いで皇居にお招きいただいたとき両陛下に申し上げ、その場で歌いましたら大変喜んでいただきました。
門川 本当に貴重な思い出ですね。たくさんの京都の思い出を持ち続けておられる森さんですが、ご自身で「私はやっぱり京都人だなあ」と思われるのはどんなときですか。
 いつでも思っていますよ。例えば新幹線に乗ってましてね、「次は京都、京都」とアナウンスが聞こえますと、どんなに寝てても起きるんですよ。勝手に目が開いちゃって。「きょうと」という響きが体に染み付いてるんですね。どこにいても私は根っからの京都人だと思ってます。外国の方に、私が京都生まれだと自己紹介するとどなたからも笑みがこぼれます。京都生まれであることをうれしく思う瞬間です。
門川 市政の広報に「日本に京都があってよかった」という文言を載せていますが、この言葉に多くの方が共感を寄せてくださってます。先日、姉妹都市のボストン市を訪問したときに紹介すると、「遠慮しないで、世界に京都があってよかった、そうおっしゃい」といわれました(笑)。今、京都の文化や景観を保存、再生、創造、発信する「京都創生」という取り組みを進めています。京都が世界の宝であり続けるための取り組みを、市民ぐるみで、また国家戦略として進めようと全力を挙げています。

いつまでも美しく、健康に、輝き続ける
門川大作京都市長門川 今日も素敵なお着物をお召しになっていて、凛とした美しさが一層際立っておられますね。
 門川市長は、女性をお褒めになるのがお上手ですね(笑)。
門川 着物をはじめ和装産業は、京都が誇る伝統産業です。その京都の和装産業の魅力の新たな発信策として、「東京ガールズコレクション」への着物の出展や、東京の青山でのアンテナショップ開設など、首都圏でのプロモーションを積極的に展開する予定です。
 楽しみですね。お褒めいただいたお礼ではありませんが、私に出来ることがあればぜひお役に立ちたいです。
門川 大変若々しく、健康でご活躍の森さんですが、健康の秘けつはなんでしょうか。
 私には生涯現役の女優を続けるという目標がございます。そのためにはまず健康でなければなりません。風邪やけがなどには常に気を付けていますし、健康のためによく歩いて体を鍛えています。
門川 歩くことには健康以外にも、環境に優しい、コミュニティーづくりを促す、観光で京都の魅力をより楽しめるなど、多くの利点があります。京都市では、そんな歩くことを基調に「歩いて楽しいまち」の実現に取り組んでいます。「歩くまち・京都」憲章も制定しました。地下鉄や市バスの利用を促進し、京都のまちにふさわしい「脱クルマ中心社会」を目指すまちづくりを積極的に進めています。

これからも京都のために
門川 最後にお伺いします。森さんにとって「京都」とは?
 私は自分でも、片寄りすぎと思うくらい京都が大好きです。私にとって京都は、ずっと想い続けているまちで、帰ってくると「よう頑張ったなあ、お帰り」と言ってもらって深く癒されるまち、そんな「いつも心にあるふるさと」です。
門川 京都はよく「日本人の心のふるさと」と言われますが、私は、京都は日本人だけじゃなく、海外の方々にとっても、文化や伝統のほんまもんの魅力に心が癒される「心のふるさと」じゃないかと思っています。そんな京都の魅力をさらに磨き、世界に発信して参りたいと思っています。
 京都を誇りに、私も一生懸命頑張ります。また、京都の魅力の発信に私も微力ながら尽くしたいと思います。
門川 ありがとうございます。東京帝劇であったジャニー喜多川さん作、森さん主演の「新春 人生革命」でも、京都を存分に紹介していただき、感動しました。森さんもお体を大切に、いつまでも多くの人に夢、感動、活力を与え続けてください。ますますのご活躍をお祈りしております。



第3回対談を印刷する
Adobe Readerインストール

京都新聞COM 〒604-8567京都市中京区烏丸通夷川上ル