京都大好きトーク!

第三十九回 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、京都からスポーツ文化を広く発信!
門川大作京都市長 × 桧山進次郎さん(スポーツコメンテーター) × 高田紫帆さん(2017ミス日本グランプリ)
門川大作京都市長さん・桧山進次郎さん・高田紫帆さん 対談写真
門川大作京都市長さん・桧山進次郎さん・高田紫帆さん 対談写真
門川大作京都市長さん・桧山進次郎さん・高田紫帆さん 対談写真
門川大作京都市長さん・桧山進次郎さん・高田紫帆さん 対談写真
門川大作京都市長さん・桧山進次郎さん・高田紫帆さん 対談写真
わかさスタジアム京都(京都市右京区)での座談会に出席した皆さん


<プロフィール>
桧山進次郎(ひやま しんじろう)/1969年京都市生まれ。平安高、東洋大を経て91年にドラフト4位で阪神タイガースに入団。2003年には4番打者として18年ぶりのリーグ優勝に貢献。06年ごろからは主に代打で活躍し、「代打の神様」と呼ばれた。阪神一筋で22年間活躍し13年に引退。通算成績は1959試合出場、打率2割6分、1263安打、159本塁打、707打点。代打としての出場数757回、158安打、111打点はいずれもプロ野球歴代2位。14年度「京都スポーツの殿堂」入り。京都マラソン応援大使。
高田紫帆(たかだ しほ)/1996年京都市生まれ。現在、大阪大文学部2年生。今年1月に開催された「第49回ミス日本コンテスト2017」で、2156人のエントリーの中からグランプリに選ばれた(20年ぶりとなるミス着物とのダブル受賞)。小学生のころから陸上に打ち込み、加茂川中時代に1500b競技でジュニアオリンピックに出場。西京高でも陸上部に所属。弟はサッカーU-16(16歳以下)日本代表にも選ばれたGKの高田侑真(ゆうま)選手(東山高2年)。

京都に息づくスポーツ文化
桧山進次郎さん門川市長 本日は京都市ご出身のお二人、元プロ野球選手でスポーツコメンテーターの桧山進次郎さん、そして先日2017ミス日本グランプリに選ばれた高田紫帆さんをお迎えしました。まずは高田さん、おめでとうございます! ミス着物とのダブル受賞、うれしい限りです。
高田さん ありがとうございます。まだまだ勉強中ですが、着物のまちでもある京都の魅力をこれからもっと学んで、世界中にアピールしていきたいと思っています。
門川 ファイナリストになるための勉強会は4カ月間にもわたったとか。
高田 外交官や歴史学者、宝塚歌劇団の元トップスターなど、さまざまなジャンルで活躍される方々から直接指導をいただき、とても刺激を受けました。
桧山さん 人との出会いから学ぶことは、机の上の勉強とは違いますよね。それにしてもミス日本! 同じ京都人として本当に誇らしいです。
門川 桧山さんは、幼いころから京都で野球に打ち込まれ、このわかさスタジアム京都(西京極野球場)にもたくさん思い出がおありかと。
桧山 ここは甲子園を目指す京都の高校生にとっての“メッカ”。僕が高校生のころは改修中でしたが、プロに入ってからは試合でよく使わせてもらっていました。
門川 10年来「アスリートワールド学童野球教室」を開いておられる地でもありますね。私も毎年ごあいさつに伺いますが、桧山さんの呼び掛けにそうそうたる現役選手やOBが指導者として全国から集まって。すごいメンバーに子どもたちはもちろん、お父さんお母さんも感激しておられます。
桧山 毎年12月に20人くらい来てくれて。子どもたちと野球をすると僕らもすごく元気をもらえるんですよ。
門川 高田さんは高校まで陸上を続けられ、中学時代には1500bでジュニアオリンピックにもご出場。
高田 はい。私は小学生の時から走っていますが、この西京極には競技会でよく来ていました。「大文字駅伝」に出て、保護者・地域の方が応援してくださる中で都大路を走れたのが、今でも本当に良い思い出です。
門川 大文字駅伝は昨年30周年。日本で唯一の、公道での小学生駅伝です。また京都は中学も駅伝が盛んで、今年度は桂中が女子駅伝で全国3連覇。各高校も強いし、大学・社会人の選手の中には、大文字駅伝が原点という方もたくさんおられます。
桧山 今年の全国女子駅伝は猛吹雪の中でしたね。
門川 市の建設局や市民のご協力で徹底した除雪を行いました。そして、京都が見事に優勝。新年早々、まち中が元気をもらいました。

スポーツにおける人との出会い、健康づくりの大切さ
高田紫帆さん門川 高田さんのミス日本コンテスト出場は、高校の陸上部の先生の言葉がきっかけだったとか。
高田 腰の疲労骨折で競技を引退したのですが、先生に精神的にも支えていただいて。恩返ししたい気持ちが強かったのですが、先生は「私ではなく、社会に返しなさい」と。どうやって? と考えていた時、ミス日本で勉強会があることを知ったんです。社会に貢献するために、まず自分自身が成長したいと思い、チャレンジしました。
門川 スポーツを通じて、ご自身が周囲に支えられていることを実感され、それを社会にどう還元するかを考えて実践しておられる。素晴らしいですね。阪神の名選手として常に皆の期待を浴びてこられた桧山さん、野球を続ける上で特に気を付けてこられたことは?
桧山 現役時代は、何事も野球から逆算する生活でした。まず生活のリズムを整えること。それには睡眠が大事ですから、良い睡眠のために栄養バランスにも気を付けて。
門川 やはり、体づくりが基本なんですね。
桧山 よく「心技体」といわれますが、僕は「体技心」だと思っています。いくら心が充実しても体力がなければ技は磨けないので。人との会話も大切です。若いころは自分のプレーで精いっぱいでしたが、30代で選手会長としてチームをまとめる立場になり、視野を広げようと企業の社長さんをはじめいろんな分野の方に会って組織のまとめ方を学び、野球に取り入れました。そのことが長い現役生活にもつながったと思います。今も時間があればできるだけ人に会う。人生の先輩はもちろん、小学生から学ぶこともたくさんあります。
門川 私も趣味は「人間浴」(笑)。学べると思ったらどんな人の話もストレスではなく、エネルギーになります。高田さんは、まさに美と健康を両立しておられますが、その秘訣(ひけつ)は?
高田 私の座右の銘は、中学の恩師がよくおっしゃっていた「継続は力なり」です。勉強でもスポーツでもつい妥協しそうになる時、この言葉を支えにしてきました。そして走ることをこれまでずっと継続。苦しい時も続けてこられたのは、京都の素晴らしい環境や人の力が大きいと思います。家を出れば鴨川などの自然にすぐ出合え、帰りに世界遺産のお寺や神社にも寄れます。鴨川沿いをランニング中、「おはよう」「頑張ろうね」と多くの方が声を掛けてくださる。それが大好きで、いつも元気をもらっています。つい先日まで東京にいたのですが、帰って走るとやっぱりホッとします。
桧山 確かに帰ってくるとなぜか落ち着くんですよね。京都はどの地域にも豊かな文化があり、他のまちとは空気が違う。文化のあるところから発するパワーがあるというか。
高田 最近は「日本文化の中心・京都にいるからこそ!」と茶道、華道を習ったり、展覧会に足を運んだり。そこでの新しい出合い・発見が心をリフレッシュしてくれて、私の元気の源になっています。
門川 高田さんの出身校・西京高では文武両道を目指し、日本文化を学べるように茶室も造りました。そんな学校から高田さんのような人が出たのが、何よりうれしい。
高田 私も西京高出身で本当に良かったと思っています。
門川 お二人のお話をお聞きしていると、スポーツには健康づくりと人との出会いが何より大事だということがよく分かります。今、日本の健康寿命と平均寿命との差は約10年。これを何とかしようと、京都市では約90の団体の参画を得て、昨年5月に「世界一健康長寿のまち」を目指した市民会議が立ち上がりました。市民の皆さんお一人お一人が、「一日1万歩」など無理のない目標を作って「健康ポイント」をため、健康グッズと交換する取り組みも始まっています。また、地域コミュニティーの活性化で地域の皆さんの健康を支える試みも。例えば認知症の人に地域で気付き、つないで、支える。医療の専門家だけではなく市民ぐるみで。
桧山 京都らしい素晴らしい取り組みですね。僕もぜひ協力したい。何せ元気が取りえですから(笑)。

京都の市民力でさらなるスポーツ文化の振興を
門川大作京都市長門川 おかげさまで、2012年に始まった京都マラソンも、走る人、応援する人、支える人が一つになり、三大祭に並ぶような熱い祭りとしてすっかり定着してきました。
桧山 僕はペア駅伝に参加したんですが、沿道の応援にびっくりしました。僕も負けずに全給水ポイントで「ありがとう」と声を掛け、走りながら皆さんと一緒にずっと写真を撮って(笑)。
門川 さすが応援大使! 1万7千人のランナーに対し、1万5千人ものボランティアスタッフにご活躍いただいている。皆が心を一つに結束。ありがたいことです。
高田 私も高校2年の時、給水ポイントでランナーにバナナをお渡しするボランティアをしたんですが、その時に「スポーツは応援する側もこんなに感動を頂けるんだ」と感激して。そんな経験もあって、現在の夢は「アンカーウーマン」です。自分が見聞きしたことを言葉にして、しっかりとした意見を持って社会に発信していくお仕事。東京オリンピック・パラリンピックで選手はもちろん、応援する人も見る人も皆が主役になれる祭典に、報道を通じて貢献できたらと思っています。
桧山 ミス日本として使命感も強いでしょうけど、何より大切なのは自分自身が楽しめるかどうか。それが体・顔に表れますからね。とにかく「笑顔」が大事です!
門川 一生懸命の「生」を「笑」と書くと、しんどくなくなって、楽しくなる(笑)。
高田 ありがとうございます。この西京極で同じレースを走っていた選手が今、世界で活躍する姿に大きな勇気をもらっていますので、私も日本や京都のために活動していきたいです。
門川 お二人のお話に、京都のまちの歴史、文化、自然、人とスポーツが見事に融合していることを改めて実感しました。3年後にはいよいよ東京オリンピック・パラリンピック、その翌年の2021年には、30歳以上の生涯スポーツの祭典「関西ワールドマスターズゲームズ」がアジアで初開催。そして今年の5月にはラグビーワールドカップ2019の抽選会が、イギリス・アイルランド以外で初めて京都で行われます。これから、健康長寿のまちづくりも含め、市民全体でスポーツと文化を一層盛り上げていきたいです。本日はありがとうございました。ますますのご活躍をお祈りしています。




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