 |
| 写真左=小型神殿の高欄。建物の周囲を取り囲む部材として使われていた。写真右=塩津港遺跡から出土した小型神殿の部材(滋賀県安土町・安土城考古博物館) |
滋賀県西浅井町の塩津港遺跡で、小型神殿の建築部材が多数確認されたと、県文化財保護協会が20日までに発表した。いずれも平安後期のもので神社の建築部材としては最古級とみられ、「当時の神社を研究する上で貴重」という。
確認されたのは、高欄(長さ約80センチ)、垂木(長さ35センチ、2センチ角)、金銅製飾り金具(長さ9センチ、幅2センチ)、懸魚(げぎょ)(長さ13・5センチ、幅12・4センチ)、風招(幅13・5センチ、長さ3・5センチ)など計15点。
いずれも遺跡の北溝と南溝の2カ所で出土した。欄干や懸魚の大きさから一辺70センチ程度の小型の神社の部材と推定され、協会は「ほこらの可能性が有力」としている。部材の様式と発見場所から複数の建物があったとみられる。
協会によると、神社施設の部材が出土するのは極めて珍しい。現存する最古の神社建築は平安後期築の宇治上神社本殿(宇治市)だが、当時の神社建築の資料は少なく、貴重な史料となりそうだ。
神戸大大学院の黒田龍二准教授(日本建築史)は「出土した部材からごく小型で、非常に簡素と推定される。滋賀県なので流造(ながれづくり)の可能性が高いが、妻入の建物である可能性もある」としている。
2006年度から3年間、県教委と同協会が行った発掘調査の出土品を本年度に整理調査を進め、確認した。
出土品は安土城考古博物館(滋賀県安土町)で23日に「あの遺跡は今!パート9−埋蔵文化財整理調査中間報告会」で展示される。
|