年金機構が入金先誤り亡妻口座に
京の死亡男性の時効特例給付
日本年金機構支払部(東京都、旧社会保険庁社会保険業務センター)が、10年前に死亡した京都市の男性の時効特例給付(未支給年金)を遺族に支払うところを、誤って昨年亡くなった妻の銀行口座に振り込んでいたことが10日、分かった。本来は夫妻の長女の口座に入金するはずだったが、確認を怠っていた。妻の口座は凍結されているが、同機構は「いったん入金した金を返還請求する制度はない」としているため、350万円近い未支給年金が宙に浮いた状態になっている。
機構側や長女の代理人の大津市の親族によると、2007年末に届いた年金特別便で男性の未支給年金が発覚。当時存命していた高齢の妻に代わり、親族が大津年金事務所(旧大津社会保険事務所)で支給手続きを行った。
当初受け取るはずだった妻は09年2月に亡くなったため、2カ月後、男性と妻を世話し、未支給年金の受け取りで最優先の遺族となる長女の口座に振り込んでもらうよう、同事務所で手続きした。
しかし09年7月、死亡による解約手続きをとっていなかった妻の口座に約350万円が振り込まれた。その後、親族が銀行に死亡の連絡をして口座が凍結されたため、通帳と印鑑を保管する親族でも引き出しが出来なくなった。
親族が機構側に振り込みミスを指摘すると謝罪文書が届いたが、誤って振り込んだ未支給年金は、銀行の扱いとして妻の相続財産になってしまうため、「振込金を戻すには相続人全員の承諾が必要」と回答された。
親族は「本来は相続として受け取る金ではない。勝手に振込先を間違えた機構側の責任で振り込み直すべきだ」と憤慨している。大津年金事務所の中島亮所長は「配偶者の死亡確認が不十分だった。まったくの別人に振り込むことはあり得ず、機構として金融機関に返還請求する仕組みがない」としている。
■時効特例給付
年金記録の訂正で支給年金額が増えた場合、従来は直近の5年に限り支給されていたが、2007年7月施行の年金時効特例法で、全期間にさかのぼって支払われるようになった。本人が死亡している場合、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順で支給される。
【 2010年03月11日 08時52分04秒 】






































