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映画人・石田民三に光 戦前戦後、女性の美しさ描く

20日の上映に向けて、フィルムの修理を見守る佐藤さん(右)=京都市中京区・おもちゃ映画ミュージアム
20日の上映に向けて、フィルムの修理を見守る佐藤さん(右)=京都市中京区・おもちゃ映画ミュージアム

 戦前から戦後直後にかけて映画監督として名をはせ、京都市上京区の花街・上七軒を拠点に「北野をどり」の演出家としても活躍した石田民三(1901~72年)の業績に光を当てようと、京都大大学院出身の在野の研究者が活動している。行方が分からなかった戦前の作品「おせん」の一部をこのほど入手し、20日に中京区壬生馬場町の「おもちゃ映画ミュージアム」で上映会を開く。

■不明作品の一部発見、上映へ

 石田は映画監督として約90本の作品に携わった。祇園を舞台にした「花ちりぬ」などが代表作で、女性の美しさを描き出すことで知られた。1940年代後半に起こった労働争議「東宝争議」を契機に監督を辞め、上七軒でお茶屋を営んだ。

 研究しているのは大阪市の佐藤圭一郎さん(30)。京大在学時に「花ちりぬ」を見て、石田の生涯に興味を持った。京大を離れてからも、石田と作品の研究を重ね、現在は伝記を執筆中だ。

 「おせん」は、作家邦枝完二の新聞小説を34年に映画化したもので、江戸で美人として評判だった町娘おせんをめぐる物語。「昭和の春信」と言われた画家小村雪岱の挿絵でも話題となった。石田がメガホンを取り、小村の絵を意識したシーンなどから、代表作の一つとなった。

 フィルムは戦中の映画会社統合や戦後の混乱などで散逸。昨秋、佐藤さんがインターネットのオークションで入手した。約80分とされるうち2割で物語の後半部分とみられる。

 石田の功績を市民に知ってもらおうと、戦前の映画などを研究、収集するおもちゃ映画ミュージアム(太田米男代表)での「復活上映」が決まった。

 佐藤さんは「30年代前半の石田作品はこれまで確認されておらず貴重だ。京都を愛したこんな監督がいたと再確認する機会になれば」と来場を呼び掛ける。

 20日は午後3時と同5時からで、佐藤さんが作品解説をし、石田が演出した鉄道会社のPR映画「古代の奈良」も上映する。各回先着30人。千円。申し込みは同ミュージアムTEL075(803)0033=月、火曜休館。

【 2016年02月14日 21時48分 】

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