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京大院生の電子音楽が人気 高分子研究の傍ら音の夢創造

自宅のワンルームマンションに置かれた音楽制作の機材を前に、「作り手でいたい」と語る有村さん(京都市西京区)
自宅のワンルームマンションに置かれた音楽制作の機材を前に、「作り手でいたい」と語る有村さん(京都市西京区)

 京都大工学研究科で高分子を研究する大学院生の有村崚(りょう)さん(24)=京都市西京区=がインターネット上で公開する電子ポピュラー音楽が人気を集めている。分子の連なった高分子が新たな性質を獲得するように、パソコンで音を幾重にも重ね合わせて音楽の新たな風景を作り出した。評判から、レコードが発売され、クラブ出演依頼も相次いでいる。

 有村さんは「in the blue shirt」名義で曲を制作、動画投稿サイト「ユーチューブ」や「サウンドクラウド」で無料で聴くことができる。代表曲の一つ「toward morning」は、ドラムスやベース、キーボードの音をパソコンで打ち込んで作った楽曲に、ギターの生の音を重ねて制作した。夢の中を漂うような浮遊感とノスタルジックな雰囲気が特徴だ。

 ダンスミュージックが多いが、温かみのある音でじっくり聴かせる曲も制作する。ボーカルの素材を細かく刻み、順番を変えてつなぎ直す手法も多用。「声を細かく切っていったときに『意味を持った単語』が『無意味な音節』になる感じがいい」と話す。

 音楽制作のきっかけは留年だ。数単位が足りず、2年の前期終了後にコース配属されなかった。「暇ですることがない」とパソコンに音楽制作ソフトを入れて曲作りを始めた。ギターも弾けたが、「楽器がうまい人は多い。スタジオミュージシャンには簡単に勝てない」と、いわゆる「打ち込み」音楽を目指した。

 ネット公開後、パソコンで音楽を作る人たちとのネットワークができた。ファンの声にも後押しされ、約2年前から左京区の「METRO(メトロ)」をはじめ、京都や大阪のクラブにも出演するようになった。同じジャンルのアーティストのアルバムにも参加。昨夏には自身単独の初作品も出した。

 現在、修士課程1年で、来年4月には就職予定だが「曲作りは続けていきたい」という。大学では「高分子の自己組織化シミュレーション」を研究する傍ら、帰宅後はパソコンに向かって曲作りに没頭する。

【 2016年02月05日 12時18分 】

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