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てんかん兆候、30秒前に検出 京大、事故防止アプリ開発へ

てんかん発作を予測するアプリで心拍データを確認する藤原助教(左)=京都市左京区・京都大
てんかん発作を予測するアプリで心拍データを確認する藤原助教(左)=京都市左京区・京都大

 てんかん発作を心拍データから事前に把握する研究に取り組む京都大(京都市左京区)などのグループが、患者の臨床研究を重ね、30秒前までに兆候を検出することに成功した。てんかん発作による交通事故が問題となる中、事故の未然防止に向けスマートフォン用アプリの開発を進め、実用化を目指している。

 研究に取り組むのは京大情報学研究科の藤原幸一助教(35)や東京医科歯科大の医師らのグループ。てんかんの原因となる脳内の異常な信号が、心拍などを制御する自律神経に作用することに着目し、2014年から発作時の心拍データの解析を始めた。

 開発中の装置は、患者の体に取り付けたセンサーで心拍を計測し、専用ソフトを搭載したスマホ用アプリで解析して事前に発作を警告する仕組み。これまでの臨床実験では、安静時の患者11人のうち10人の心拍周期の揺らぎから、最大30秒前までに発作を捉えることができたという。

 ただ、心拍データは運動時にも変動するため、実用化には発作の前兆か見極め、判断基準を定める研究が必要という。

 体に常時センサーを装着すると、日常生活で負担もある。グループは、京都府精華町の繊維会社が開発した導電性の繊維を活用し、着るだけで心拍を計測できるシャツの開発も始めている。藤原助教は「発作を予知することで患者が社会で活躍する機会が増える。車の運転も単に法で規制するのではなく、新たな技術で安全性を高めたい」と話す。

 14年の改正道交法は、患者が免許の取得や更新時、病状を虚偽申告した場合に罰則を設けるなどしており、日本てんかん協会(東京都)は「差別を助長する」などと声明を発表し、法施行により患者の労働機会が不当に奪われないことなどを要望していた。

 12年に東山区で軽ワゴン車が歩行者らをはね19人が死傷した事故は、運転手の発作が事故の要因とされた。交通事故総合分析センター(東京都)によると、てんかんが原因とみられる人身事故は14年は全国52件あったという。

【 2016年05月18日 11時05分 】

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