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滋賀医大初の日系ブラジル人学生、母国で医療研修へ

母国ブラジルに向かう島田さん(愛知県常滑市・中部国際空港)
母国ブラジルに向かう島田さん(愛知県常滑市・中部国際空港)

 滋賀医科大(大津市)に、滋賀県長浜市で育った日系ブラジル人の男子学生が在籍している。日系ブラジル人の子弟が日本の大学医学部に入学するのは珍しく、滋賀医科大では初めてという。母国の医療を学びたいと、8月下旬から3週間、ブラジルの大学で自主研修も行う。男子学生は「現地で学んだことを生かし、将来は日系ブラジル人が多い滋賀の地域医療に携わることも考えたい」と話している。

 医学部医学科4年の島田ゆうじさん(21)。ブラジルで生まれ、1歳半の時、日本に仕事を求めた両親とともに来日し、長浜市で育った。友達と一緒の学校に進みたいと勉強に励み、虎姫高に進学。テレビドラマで描かれた医師の姿に憧れ、推薦で滋賀医科大に現役合格した。サッカー部の主将としても活動しながら、大学近くに下宿して医学を学んでいる。

 日本語が最も得意だが、家族とはポルトガル語で会話する。滋賀のブラジル人同士の交流も盛んなため、「自分にとっての母国はブラジル」と話す。周囲の同胞たちはブラジルの制度とは違う日本の医療に不満や不安を持っている人も多いが、自分は母国の医療について知らないことに気付いた。4年生で取り組む自主研修では海外に行くことを考えていたが、ブラジルで医師をしている叔母の紹介があり、両親が育ったブラジル中西部のクイアバにあるマトグロッソ連邦大で学べることになった。滋賀医科大もこの自主研修をきっかけに、同連邦大と国際交流協定を結んだ。

 現地では大学のほか、クイアバ市立病院でも公衆衛生や母子医療などに関する研修を行うという。17日に日本を出発した島田さんは「母国の医療を直接見ることで、ブラジル人が日本の医師に求めているものを理解したい。母国の文化や習慣、医療制度などをしっかり感じ取り、日本で暮らすブラジル人の医療に生かしたい」と意気込んでいる。

【 2017年08月22日 17時00分 】

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