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講師任用に「空白の1日」 京都府教委、非正規増える一因

8月中旬に京都市内で開かれた集会では、長期にわたって働く全国の常勤講師が集まり、苦しい現状を語り合った(京都市上京区・ルビノ京都堀川)
8月中旬に京都市内で開かれた集会では、長期にわたって働く全国の常勤講師が集まり、苦しい現状を語り合った(京都市上京区・ルビノ京都堀川)

 京都府内の常勤講師の任用期間には、謎の「空白の1日」が存在する。府と京都市を含む大半の自治体教育委員会が3月31日など年度末の1日~数日分を期間から外している。緊急の事情がある場合のみ臨時職員を任用できるという趣旨の法律の抜け穴となり、非正規の講師が大量に生み出されている。府・市教委は、この「1日」を理由に夏の一時金を8割程度に減額している。

 両教委は、地方公務員法22条の「臨時職員は6カ月を超えない期間で任用し、1度は更新できるが、再度更新できない」を根拠として常勤講師を任用している。1年を超えて連続更新できない規定だが、両教委は、3月31日を任用期間から外すことで「いったん途切れているため、何度でも任用できる」(府教委)と解釈し、実質的に連続任用している。

 その1日のために、夏の一時金の算定日数が減り、両教委とも常勤講師としての満額の約8割しか支給しておらず、人件費7千万~8千万円程度を浮かせているとみられる。数年前までは厚生年金や健康保険でも不利益が生じていた。ある常勤講師によると任用期間ではない3月31日に離任式などに出席するケースもあるという。

 一方、総務省は「1日空けなくても法的には問題ない」との見解を示す。実際、北海道教委や東京都教委は空白期間を設けていないという。

 「空白の1日」による不利益の改善を求めてきた全日本教職員組合(東京都)は「働く人にとって何のメリットもなく、実態ともかけ離れていておかしい」として、完全撤廃を主張する。府・京都市の両教委とも問題は認識しているものの「国の方針を見ながら検討していく」としている。

【 2017年09月03日 16時50分 】

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