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本願寺派前門主、礼拝堂で語る 同志社大で対話の意義説く

同志社礼拝堂で話す浄土真宗本願寺派の前門主大谷光真さん(23日、京都市上京区・同志社大)
同志社礼拝堂で話す浄土真宗本願寺派の前門主大谷光真さん(23日、京都市上京区・同志社大)

 国内最大級の仏教教団、浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺、京都市下京区)の前門主大谷光真さん(72)が、同志社大今出川キャンパスの同志社礼拝堂で初めて講演した。本願寺派の大谷家の門主経験者がプロテスタント系の同大で講演するのは初めてで、キリスト教の礼拝堂で話すのも異例だ。主催する大学側は「前門様が礼拝堂で話しているのを(同志社創設者の)新島襄が見たら腰を抜かすだろう」と、明治時代と現代のキリスト教からの仏教観の変化を話した。

 2015年に開設された同大の「良心学研究センター」が主催する連続公開シンポジウムで23日、大谷さんは「仏教とキリスト教の対話-共通善を求めて」の題で話した。

 大谷さんは、同宗の宗祖親鸞の子孫で本願寺派第24代門主。2014年に退任し、現在は「前門」と呼ばれる。講演では、異なる宗教、宗派間の対話の意義を「誤解に基づく争いを少なくしていくということ」とし、「違いは、良い悪い、程度が高い低いという議論では収まらない。役割の違いだ」と話した。そのうえで宗教思想が大きく異なったとしても「共通の目的が持てれば、自分の宗教に基づきながらも協力できる可能性がある」と述べた。

 同センター長の小原克博さん(51)は、戦国時代の「キリシタン大名」が神社仏閣の破壊を進めたことや、フランシスコ・ザビエルら初期のカトリック宣教師が日本の仏教や宗教を「偶像崇拝の宗教」と捉えていたことを指摘し、さらに明治初期の欧米のプロテスタント宣教師もこうした仏教観を変えていなかったと説明。「新島襄が腰を抜かす」という表現は、これらの歴史を踏まえてのことだったという。

 同志社が設立されたのは、明治政府が1873(明治6)年に「キリシタン禁止」の高札を撤去したばかりのころで、当時の京都の僧侶や仏教徒は強く反対した。センター研究員の沖田行司・社会学部教授(69)は「日本を代表する仏教教団を率いた前門様が礼拝堂で話すのは、142年の同志社の歴史で画期的なこと」と興奮気味に話した。

【 2017年10月29日 23時09分 】

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