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クマ殺処分、多すぎる? 京都府と自然保護団体対立

京都府内に生息するツキノワグマ(野生動物保護管理事務所提供)
京都府内に生息するツキノワグマ(野生動物保護管理事務所提供)

 京都府が絶滅寸前種に指定するツキノワグマの殺処分の在り方をめぐって、自然保護団体と府の間で意見が分かれている。府が2015年度に許可した殺処分数は西日本で最多の41頭。保護団体の「日本熊森協会」(兵庫県西宮市)は「多すぎる」と批判し、府に改善を求める要望書を提出した。府は、クマの生息数が増えていることや、他の獣害対策とのバランスから「殺処分は適切」と主張している。

 クマが人家の周辺に出没したり、果樹に被害を及ぼしたりした場合、都道府県は捕獲や殺処分を許可できる。同協会によると、15年度の近畿各府県の殺処分数は兵庫県18頭、滋賀県1頭で、その他は0頭。

 同協会は要望書で府に対し「殺処分する前に、集落に出てこないよう、クマが餌にする柿の木にトタンを巻いて登れなくするなど、防除策を取るべき」と指摘。イノシシやシカ用のわなに掛かる誤捕獲が多いことも問題視し、対策としてわなの大きさに関する規制の強化を求めた。

 一方、府によると、クマの推定生息数は12年時点の500頭から15年に900頭に増え、12年度は515件だった目撃件数も13年度以降は毎年1千件を超えているといい、「人や農作物の安全を考えると、一定の処分はやむを得ない」と主張。わなの大きさの規制についても「小さくすれば本来の目的であるシカなどの捕獲効率が落ちる」と否定的だ。

 ただ、協会側が提案する防除策については必要性を認め「一気に行うことは難しいが、出没頻度の高い地域から重点的に行えるよう市町村と連携したい」(森林保全課)と前向きな姿勢を示している。

【 2016年03月04日 23時10分 】

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