出版案内
福祉事業団

iPS細胞でがん化再現 京大、肉腫の治療薬に期待

肉腫から作製したiPS細胞(上)は、骨(赤い部分)へと変化する割合が、正常なiPS細胞(下)に比べて小さかった=山田研究室提供
肉腫から作製したiPS細胞(上)は、骨(赤い部分)へと変化する割合が、正常なiPS細胞(下)に比べて小さかった=山田研究室提供

 骨や筋肉のがんである肉腫のマウスからiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作り、がん化を再現することに京都大iPS細胞研究所の山田泰広教授や大学院生の河村真吾さんのグループが成功した。肉腫の治療薬の開発などにつながる成果で、米科学誌ステムセル・リポーツで18日発表した。

 子どもに発症する骨のがんで2番目に多い「ユーイング肉腫」では、特定の二つの遺伝子の断片が融合した遺伝子が患者の8~9割に見つかっており、がんの原因の一つとされている。

 グループは、融合遺伝子に加え、さらに複数の遺伝子変異を持つことでユーイング肉腫を発症するマウスの細胞から、iPS細胞を作製した。このiPS細胞を骨に誘導しようとすると、がん化することを確認した。融合遺伝子が働かない状態ではがん化しない一方で、がん化しても融合遺伝子の働きを阻害すれば、がんが骨へと変化することも分かった。

 山田教授は「融合遺伝子に加え、骨への変化を阻害するような遺伝子の傷も肉腫の形成の大きな要因になっていると考えられる。今回開発したモデルを利用して、がん化を抑える化合物を探すことができる」と話している。

【 2016年03月18日 08時22分 】

ニュース写真

  • 肉腫から作製したiPS細胞(上)は、骨(赤い部分)へと変化する割合が、正常なiPS細胞(下)に比べて小さかった=山田研究室提供
京都新聞デジタル版のご案内

    環境・科学のニュース

      政治・社会

      博多陥没、薬液注入し地盤強化
      沈下防止へ4日に工事

      20161202000173

       福岡市のJR博多駅前の道路大規模陥没事故で、市交通局は2日、陥没部分の地下の砂層に薬液..... [ 記事へ ]

      スポーツ

      高木美が3千メートルで3位
      スピードW杯第1日

      20161203000002

       【アスタナ共同】スピードスケートのワールドカップ(W杯)第3戦は2日、カザフスタンのア..... [ 記事へ ]

      経済

      ペッパーが観光案内や授業 京都府とソフトバンク協定締結

      20161202000159

       京都府は2日、情報通信技術(ICT)を生かした地域活性化を目指し、情報通信大手ソフトバ..... [ 記事へ ]

      観光・社寺

      もうすぐシーズン、ゲレンデ作り急ピッチ 滋賀・箱館山スキー場

      20161202000144

       冬季スポーツ本番を前に、滋賀県高島市今津町の箱館山スキー場で、人工雪の「雪まき」が急ピ..... [ 記事へ ]

      教育・大学

      日焼けやシミ、メラニン仕組み解明 京都大、化粧品開発に期待

      20161202000150

       日焼けや肌のシミに関係するメラニン色素が表皮の中を広がっていく過程の一端を、京都大理学..... [ 記事へ ]

      環境・科学

      青森、系列農場でも鳥インフル
      アヒル4千羽処分へ

      20161202000115

       青森県は2日、青森市北部の農場で食用アヒル(フランスカモ)が死んでいるのが見つかり、遺..... [ 記事へ ]