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脳動脈瘤手術、リアル模型で訓練 京都の医師ら開発

手術用顕微鏡を使いながら脳動脈瘤のモデルを使って訓練に臨む医師。右上の画面に顕微鏡で見た脳動脈瘤が映っている(14日、京都市上京区・京都第二赤十字病院)
手術用顕微鏡を使いながら脳動脈瘤のモデルを使って訓練に臨む医師。右上の画面に顕微鏡で見た脳動脈瘤が映っている(14日、京都市上京区・京都第二赤十字病院)

 高度な技術が必要な脳動脈瘤(りゅう)手術の訓練用モデルの試作品を、京都第二赤十字病院の脳神経外科の天神博志部長(60)と大津市の医療機器開発会社が開発した。頭蓋骨内の血管や脳、膜の一部を忠実に再現。天神部長は「医療を担う若手を育てる有効な手段になれば」と期待している。

 血管壁の一部が膨らんだ未破裂の脳動脈瘤は成人100人に1~2人が持つとされる。破裂しクモ膜下出血を発症する可能性があり、大きさや形によっては手術する。手術には隆起の根元をクリップするか、内部にコイルを詰める方法がある。

 試作したモデルは実物大で、クリッピング手術用。3Dプリンターで型枠を作り、頭蓋骨や脳、血管の各パーツはポリビニールアルコールで実際に近い質感を再現し、解剖学的に正確な配置にも気を配り組み合わせた。天神部長と医療機器開発会社「ウェトラブ」が3年かけて開発した。

 通常、脳神経外科の若手医師はベテランと一緒に手術することで手技を訓練する。トラブル時にはすぐにベテランと代わるが、モデルを用いればじっくりと技術を学べる利点がある。

 14日には京都市上京区の同病院で京都府内などから講師役と若手の医師計16人が参加し、モデルを使って訓練した。医師5年目の合田亮平さん(29)は「脳動脈瘤の手術の経験はまだ少ない。実際の脳とは質感が微妙に違うが、血管や膜をよけていくプロセスを体感できるのは大きい」と話した。

 ただ、モデルでは手術しやすい動脈瘤しか再現できていない。天神部長は「質感をより忠実に再現し、さらに難しい脳動脈瘤も扱いたい。できるだけ早く製品化できれば」と将来を見据えている。

【 2016年05月22日 13時45分 】

ニュース写真

  • 手術用顕微鏡を使いながら脳動脈瘤のモデルを使って訓練に臨む医師。右上の画面に顕微鏡で見た脳動脈瘤が映っている(14日、京都市上京区・京都第二赤十字病院)
  • 脳動脈瘤の手術訓練用モデル。脳や血管が再現されて、奥に脳動脈瘤がある
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