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世界初、角膜内皮を培養移植 京都府立医大が治験へ

角膜内皮細胞移植の手順
角膜内皮細胞移植の手順

 京都府立医科大付属病院は31日、人の体内では増殖しない目の角膜内皮細胞を、体外で培養して移植する治験を始めると発表した。提供者が不足している角膜移植に置き換わる治療として期待を集めている。角膜内皮が傷んで視力が低下する「水疱性(すいほうせい)角膜症」の患者27人に手術を実施して2020年をめどに保険適用を目指す。

 医師主導治験として、府立医大の木下茂教授が責任者を務める。京都大医学部付属病院と国立長寿医療研究センター(愛知県)も含めた3施設で今秋以降、府立医大で培養した第三者の角膜内皮細胞を患者の角膜の裏側に注入し、安全性や効果を確かめる。

 府立医大と同志社大のグループが、独自に探し出した薬剤を用いることによって角膜内皮細胞をシャーレ上で増殖させる技術を開発している。これまで31人の患者に実施した臨床研究で、白濁した角膜が透明化し、視力が回復するなど全ての患者で改善が確認できており、薬事承認を得て標準的な医療とするために治験を行うことにした。

 木下教授は「培養した角膜内皮細胞の移植は、臨床研究では良好な結果が出ており、治験を経て世の中に広く根付く治療にしたい」と話している。

■角膜内皮

 黒目の部分で外部から光を取り込む角膜の最も内側にある。内皮の働きで角膜は透明に保たれている。水疱性角膜症は国内に約1万人、欧米では20万人以上の患者がいるとされるが、現在は角膜移植で内皮を取り換えるしか有効な治療法がない。ただし、角膜移植は提供者が少なく、乱視やかすみが残るなどの課題もある。

【 2017年05月31日 23時00分 】

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