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脳卒中、年間29万人と推計 滋賀医大、死者の2.3倍

日本の脳卒中発症者数推計
日本の脳卒中発症者数推計

 日本で脳卒中になるのは年間29万人で、脳卒中による死亡者数の2・3倍に上るとの初の推計を、滋賀医科大(大津市)が13日、発表した。2011年に1年間、滋賀県で脳卒中を扱う全41病院のデータを調査して発症率を導き、全国の発症数を試算した。同大学は「一つの地域全体をカバーした脳卒中の実態調査はほかに例がない」とし、発症者の半数以上が亡くなるか介護が必要になっていることから、「予防と早期治療が依然として重要」としている。

 脳卒中の発症率や治療の現状などは情報が少なく、同大学では県の補助を受け、各病院や関係機関と11年に「琵琶湖ブレインアタックコンソーシアム」を立ち上げ、実態調査を開始。大学職員が実際に各病院に出向き、カルテなどを調査する手法で発症時の症状や既往歴などのデータを集めた。その結果、年間の発症者は2956人で、うち新たに発症したのは2176人(脳梗塞64%、脳出血25%、くも膜下出血9%)だったことが判明した。

 年齢構成などの違いを統計学的に調整した人口10万人当たりの新規発症率は166。これを日本の人口に当てはめて試算すると、22万人が新たに脳卒中を患い、再発も含めると29万人が発症したと推計された。厚生労働省の調査で11年の脳卒中による死亡者は約12万人なので、発症数はその2・3倍にのぼる。

 血管内治療や手術を受けた患者は9・1%で、73%がリハビリを受けていた。入院中に亡くなったのは17%で、46%で介護が必要になっていた。

 会見した同大学脳神経外科学講座の野崎和彦教授(60)は「郡部も都市部もある滋賀県は人口バランスもとれたデータを集めやすい県で、うまく調査できた。予後も含めやっと脳卒中の実態が分かった。不足している施策なども検討し、県民にデータを還元したい」と話した。

【 2017年06月13日 22時08分 】

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