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下水処理「固形燃料化炉」導入へ 京都市、環境負荷減

 京都市は、下水汚泥を処理する鳥羽水環境保全センター(南区)の焼却炉で、焼却灰の量や環境負荷を減らす「固形燃料化炉」を新たに導入する。建設や運営管理を公設民営で行い、2021年度から20年間運用する。総事業費は約110億円を見込む。

 市内で発生する下水汚泥は同センターの焼却炉4基で処理している。このうち1基が稼働30年超の更新時期を迎えている。導入する固形燃料化炉は、低酸素状態の炉内で汚泥を蒸し焼きにして水分を飛ばし、一部が石炭の代替となる固形燃料に作り替えられる。

 市の試算では、1基の導入で固形燃料を年間約6千トン分作り出し、現状では年間8千~9千トン出て埋め立て処分している焼却灰が3500トン減らせるという。二酸化炭素(CO2)の約300倍の温室効果があるとされる一酸化二窒素の発生も抑えられ、下水道事業の温室効果ガス年間排出量(CO2換算)で、8%相当の約7千トンを減らせると見込む。

 市は設計・建設に40億円、運転管理や固形燃料運搬販売の委託に60億円のほか、現在使っている焼却炉の撤去に10億円を見込み、9月市議会に補正予算案を提案する方針。6月の市議会産業交通水道委員会で計画の概要を報告した。

 京都市ではごみ焼却灰の溶融施設の整備を巡り、約100億円を投じながら技術トラブルが続出して稼働しないまま契約を解除し、業者を提訴したものの京都地裁で敗訴した経験がある。市議会では「事業者の実績や技術を十分に検証しながら進めてほしい」「委託業者が途中で破綻した場合の担保はあるのか」と、同じ失敗を繰り返さないよう指摘が相次いだ。

 市上下水道局は、学識経験者らによる第三者委員会をつくり、年内に予定する入札の方法や、事業方針を決めると説明。「下水汚泥由来の固形燃料を火力発電所などに売り、タンク再整備によるバイオマスガスの発生利用量の増加も併せて、下水汚泥の利用率を現在の23・7%から最大50%にまで高められる」と理解を求めた。

【 2017年07月25日 09時00分 】

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