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iPS創薬応用へ初の提携契約 京都のベンチャーと理研

iPS創薬に向けた提携
iPS創薬に向けた提携

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)の創薬応用を推進するため、京都市上京区のベンチャー企業「iPSポータル」が、理化学研究所バイオリソースセンター(理研BRC、茨城県つくば市)と提携契約を結んだことが20日、分かった。同社は製薬会社などの求めに応じて、理研BRCが国内最大規模で管理する患者由来のiPS細胞の品質確認や治療薬候補の探索を請け負い、利用を促す。理研BRCがiPS細胞活用に向けた提携契約を結ぶのは初めて。

 患者のiPS細胞から病気を再現し、多数の化合物との反応を試して創薬に応用する手法は、再生医療とともに有望視されている。京都大は既に、iPS細胞を使った創薬応用として世界で初めて、筋肉に骨が生じる難病の治療薬候補での治験計画を表明した。一方でiPS細胞を使った創薬分野への企業の参入は進んでいない。

 理研BRCは2010年より、国内の大学など研究機関から患者由来のiPS細胞の寄託を受けてきた。現在、筋萎縮性側索硬化症(ALS)や心筋症など289疾患の患者から作ったiPS細胞をそろえる。大学や企業などが希望すれば経費を支払うだけで利用することができるが、これまで提供した33機関のうち、企業は1社だけにとどまる。病気の再現性など品質を確認できていない細胞の多いことが障壁となっているという。

 製薬会社の開発支援などiPS細胞関連の事業を幅広く展開しているiPSポータルは要望に応じて、製薬会社が必要とするiPS細胞を使って、病気の再現性を確認したり、治療薬を探索したりする実験を請け負う。

 iPSポータルはアルツハイマー病やパーキンソン病の患者から作ったiPS細胞を管理しているが、理研BRCの管理している細胞の情報も合わせて企業に提供する。情報提供は無償で行い、実験については有料で請け負う。

 同社の村山昇作社長は「iPS細胞を使った創薬分野が活性化するきっかけになれば」と話している。

【 2017年08月21日 03時00分 】

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