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水路に魚道「魚のゆりかご」取り組み広がる 滋賀・野洲

水路にせきを取り付ける参加者ら。水位を上げることで湖魚が水田に遡上しやすくなる(滋賀県野洲市須原)
水路にせきを取り付ける参加者ら。水位を上げることで湖魚が水田に遡上しやすくなる(滋賀県野洲市須原)

 滋賀県野洲市須原で活動する環境団体「せせらぎの郷(さと)」が10年間続けてきた「魚のゆりかご水田プロジェクト」が、広がりを見せている。魚のゆりかごは、田んぼに琵琶湖の在来魚を導き、産卵させる取り組み。地元農家が環境に優しい農業に取り組むだけでなく、地元の小学校や都市部の住民を次々に巻き込み、琵琶湖を取り巻く環境への意識を高めている。

 かつて須原には道路の代わりに水路が縦横に走り、子どもが水路で捕まえた魚が食卓に上っていた。人と湖が共生していた関係を取り戻して次代に引き継ごうと、60~70代の農家が中心となり、せせらぎの郷が発足した。

 プロジェクトは2008年に始まり、農家は農薬を減らした米作りに力を入れるようになった。09年からは「田んぼオーナー制度」を導入して、都市部の住民を田植えや稲刈りに呼び込んでいる。13年からは収穫したコシヒカリでつくる地酒「月夜のゆりかご」を喜多酒造(東近江市)と一緒に開発。地元児童も魚の観察会などに参加し、身近な環境問題への関心を深めている。

 11年目の今年は、13ヘクタールの水田で取り組む予定。13日には地元の農家や企業の従業員、滋賀県立大と大阪産業大の学生ら約40人が集まり、水路に魚道を設置。魚を田んぼに導くため、水位が高くなるよう水路4カ所にせきを設けた。代表の堀彰男さん(69)は「10年間で、年々環境意識は高まっている。今年の田植え体験は申し込みが多くて、断らないといけないほど」とうれしい悲鳴を上げていた。

 収穫したゆりかご米や地酒はホームページで購入できる。

【 2018年04月15日 23時02分 】

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