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師走が迫れば南座に顔見世の「まねき」が上がり京の街に情緒を添える。芝居文字「勘亭流(かんていりゅう)」は劇場が客で埋まるようにと隙間が少ない独特の書体だ▼江戸時代には番付を記す相撲字や寄席文字も工夫され、観客の興を誘った。現代なら企業や商品を印象付けるロゴタイプだろうか。今年で創設15周年を迎えた京都府国際センターが記念事業にロゴを公募し今月公表した▼選ばれたのは京都女子大3年、村上裕香さんの作品。センターの英語の略称KPICを扇やハートの絵で飾った遊び心満点の楽しいデザインだ。「人、物、情報、心の交流拠点」というセンターの各機能を4文字の装飾に込めている▼国際化は身近なところで着実に進んでいる。タイの大洪水で被災した現地の従業員を京都の企業などが受け入れるのも一例だ。東日本大震災では中国などからの留学生や技能実習生の帰国や訪日延期が相次いだ▼ここ15年の間に、ゲストとしての外国人から住民、隣人へと変わった。交流も外国文化の紹介から、留学生や定住外国人に対する生活相談などへ力点が移ってきた。きょう府立体育館では、京都留学生体育祭が開かれる▼留学生の発案で始まり、年々盛大になって6回目を数えるこの祭りは、自主活動の成功例と言える。その会場でも紹介される新しいロゴが、さまざまな言葉や文化を背景に持つ外国人を「招き」、交流する多文化共生社会のシンボルになってほしい。
[京都新聞 2011年11月19日掲載] |