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わかもん会議

 たき火でちょっと得意な気分になれるのは、たき付けた枯れ葉から、組んだ薪(まき)に早く火が回るようになった時。木組みに工夫が必要だ▼まちづくりや起業のアイデア、もやもやした思いを燃え上がる直前の火種に例え、参加者を「クスブリスト」と呼ぶ催しがある。毎年2月の「京都わかもん会議」。参加者もスタッフも35歳以下に限定し、150人が京都市の宇多野ユースホステルで24時間、語り合う▼来春で3回目。テーマは「京都の未来をアップデート(更新)する」。各自の「興味があること」「やりたいこと」を基に、協力や実現の方法を探り、夜通し、知恵を出し合う▼主催の起業家やNPOスタッフ、学生らが参考にしたのは、長野県小布施町が町内外の若者のアイデアを施策に生かそうと2012年に始めた取り組み。全国に多様なスタイルの「若者会議」が広がる▼終了後もつながり合い、京都では、伝統工芸職人を紹介するフリーペーパー発行や、京都市内の学生が丹後の集落に継続して関わるフィールドワークといった動きが芽吹きつつある▼発起人の滋野正道さん(26)らは、会議で出たアイデアの実現に生かす基金やチームづくりを構想する。小さな火種を見いだして守り、緩やかな風を送って育てる役割をわかもん以外も果たしたい。

[京都新聞 2016年12月19日掲載]

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