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月桂冠大倉記念館(京都市伏見区)

酒造りの歴史と工程 かぐわしく
麹を作るための「麹室」を再現している(京都市伏見区・月桂冠大倉記念館)
 1987年に酒造会社の月桂冠が酒蔵を改装して開設した企業ミュージアム。「日本酒は世界でも最も高度な醸造技術が必要なんですよ」と館長の青木干城(たてき)さん(55)は話す。
 まず一年を通じて酒造りを見学できる「酒香房(さけこうぼう)」に案内される。古い蔵を改造した作業場は独特の甘い香りが漂う。仕込みからの日数が書かれたたるをガラス越しにのぞくことができ、日本酒が発酵している様子も見える。
 記念館には酒造りの工程や歴史、伏見の歩みなどを紹介する資料約400点が並ぶ。1909(明治42)年に研究所を作って科学的な酒造りを開始したり、ほぼ同じ時期に瓶詰めの販売を展開するなど、業界先駆けとなった取り組みが多い。展示からは新しいアイデアに挑戦する気風が伝わってくる。
 旧国鉄の駅で販売されていたコップ付きの小瓶は人気を呼んだという。復刻版も販売されている。汽車の窓際に置いてもこぼれぬように工夫されたおちょこの意匠は秀逸だ。
<見学メモ> 京都市伏見区南浜町(近鉄京都線「桃山御陵前」駅から徒歩10分、京阪本線「中書島」駅から徒歩5分)。大人300円、中高生100円。酒香房見学は要予約。お盆、年末年始は休館。Tel:075(623)2056。

明治期に国鉄駅で発売された瓶の復刻版