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大與(高島市)

手掛けを繰り返し 和ろうそくに
季節や天候によって、ろうの質感も微妙に変化するという(高島市今津町)
 くしに差した芯にろうを掛け、手のひらの上でくるくると回す。乾いたらまた同じ作業を繰り返し、徐々にろうそくらしい太さにしていく。
 昔ながらの和ろうそくを1914(大正3)年から製造、販売している。材料はハゼの実からとれたろうが最高だという。植物性のため、パラフィンを主原料とする洋風のろうそくに比べ環境にやさしく、風にも強いのが特徴だ。
 ぬるま湯ほどの熱さに溶かしたハゼろうを、根気よく芯に掛ける。この手掛け作業で、1日に約8s(家庭用のろうそく800本分)作れるようになれば一人前とのこと。
 出来上がったろうそくの先端を見てみると、木の年輪のようになっている。繰り返しろうを掛けるために、このようになる。これぞ、手掛けの証し。3代目の大西明弘さん(57)は材料へのこだわりとともに、この手掛け作業を是非、見てほしいという。
オレンジ色に揺らめく、和ろうそくの温かい明かり。大西さんの技にその源泉を垣間見た気がした。
〈見学メモ〉高島市今津町(JR湖西線「近江今津駅」から徒歩約5分)。土日祝を除く午前9時〜午後4時。要予約。無料。問い合わせはTel:0740(22)0557

和ろうそくの断面。年輪状になっている

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