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雲楽窯(京都市山科区)

土を操る 伝統継ぐ職人の手技
ろくろからさまざまな形が生み出される(京都市山科区)
 ぐるぐると回るろくろの上で、灰色の土を細長いつぼ型に伸ばしたかと思うと、山型に押さえ込む。焼いた時にふくらんだり、割れたりするのを防ぐために、土の中の空気を追い出しているのだという。職人の手にかかると、土は自在に形を変える。
 窯元や陶器の小売店などが軒を連ねる山科の清水焼団地。雲楽窯は電気窯をいち早く取り入れ、「青抹陶(あおまっとう)」と呼ばれる独自のうわぐすりを使うことで知られる。青みがかり、つや消しされた質感が手にしっくりとなじむ。
 約300年の歴史を数える「京焼・清水焼」。案内をしてくれた小川博覓(ひろき)さん(71)はその伝統を「手仕事にこだわること」と語る。工房では、ろくろを使った成型や下絵付などの作業を間近で見ることができる。
 成型では、今は出来る職人がなかなかいないという、ろくろを使っての急須作りを見せてもらう。本体を作った後、上にかぶせるふたを作るのだが、鮮やかな手つきで一瞬のうちに作り上げられる。ぴたりと寸分の狂いもなく収まる技術に清水焼の伝統を見た気がした。
〈見学メモ〉京都市山科区川田(JR・地下鉄「山科駅」からバスで約15分)。午前9時〜午後4時半。年中無休。要予約。無料。問い合わせはTel:075(591)1506。

成型されたばかりの茶碗。水分を含んでみずみずしい

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