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ほんのり甘く、大人っぽい仕上げ

浸し煮る…扱い細心の注意
切り分けると、断面に黒豆がちらほら見える。見た目も涼やかでお菓子だ
 ほんのり甘く炊いた黒豆と、その煮汁を使って作ったお菓子。一口ほおばると、軟らかいゼリーがふるふると崩れて、その後、黒豆の食感が楽しめる。見た目は黒くて大人っぽい仕上がりだ。
 下準備の黒豆作りに2日かかるので、注意しよう。最初に水洗いした黒豆を6倍量の水に浸して一晩(8時間)置く。翌日は黒豆を圧力鍋でことこと煮た後、さらに一晩(同)置く。
 つやつやに煮るには「豆をできるだけ動かさないことと、空気が触れないようにすることです」と高家昌昭さん。砂糖を加える際も、落としぶたを取り上げると豆が動いてしまうので、落としぶたをしたまま加えよう。途中で煮詰める際も、水位は豆より3〜4センチ上に常に保てるように、途中で水を足そう。
 好みの硬さに豆が煮えても、すぐに使わない。「煮汁につけてひと晩置くと、しっとりなじんで、つやもよくなります。この時も豆に空気が触れないようにしてください」
 粉寒天を使ったが、アガー(15グラム)でも可能。手順は粉寒天の場合と少し異なり、レシピ(4)の部分にあたる。ボウルに砂糖とアガーを混ぜ合わせた後、煮汁を加え混ぜる。これを鍋に移して中弱火にかけ、黒豆を加えて、沸騰させる。「アガーは数種類あり、かたまり具合も微妙に違う。加減してください」
 あら熱を取っって容器に注ぐと、表面全体に黒豆が浮かぶ形で仕上がる。黒豆を均等に散らばせたい場合は「固まるぎりぎりまで待ってから容器に注いでください。時折、木べらで混ぜながら、凝固を遅らせるといいですよ」。容器に注いだ後も木べらで全体をひと混ぜするといい。
 容器は底が簡単に抜ける卵豆腐用のステンレス容器が使いやすい。またプリン用容器を使うと個別にできる。
 煮汁が必要なレシピなので、多めに黒豆を煮る。「豆はほんのり甘めに仕上げてあります。余ったら保存容器に入れて、おかずとして食べてくださいね」(行司千絵)

レシピ【映像はこちら

写真A(上)と写真B
【材料】黒豆煮汁500ミリリットル、上白糖160グラム、粉寒天3グラム、黒豆約50粒
 ※黒豆を煮る際の材料
 黒豆200グラム、上白糖300グラム
 【作り方】
 (1)水洗いした黒豆を圧力鍋に入れ、6倍の量の水を入れ、一晩(8時間)置く。
 (2)同量の水を入れ替え、落としぶたをする。火にかけ、圧力がかかったら火を止め、ふたを開けずにそのまま3時間放置する。
 (3)ふたを開け、落としぶたの上から上白糖を加える。ふたをせず、一番小さい火で5〜6時間かけて煮る(途中、水が少なくなれば、豆より3〜4センチ上になるぐらいまで水を足す)。一晩置く。
 (4)鍋に煮汁と粉寒天を入れ、中火にかける(煮汁が500ミリリットルに達しない場合、水を足して500ミリリットルにする)。沸騰したら火からいったん下ろし、上白糖を加える。木べらで混ぜながら再度沸騰させたら、火を止め、黒豆を加える=写真A。あくを取り除く。
 (5)容器の内側を水でぬらした後、(4)を注ぐ。木べらなどで全体を混ぜて、均等にした後、自然放置して冷ます=写真B。その後、冷蔵庫で約1時間冷やしたらできあがり。

ワンポイント

「黒豆を煮た際、煮汁が少ないと味が濃く、多いと薄味に仕上がります」と高家さん
 黒豆を煮るのが面倒な場合は、市販の黒豆煮を利用してください。その際、煮汁が少ない場合は、煮汁50ミリリットルと水50ミリリットルを合わせて黒豆みつ100ミリリットルを用意してください。上白糖や粉寒天の量も1/5に減らして対応を。豆は50粒にしていますが、お好みで増やしてください。
<作ってみました>
 黒豆は3時間煮て軟らかくなった。豆によって異なるので、途中で煮加減を見よう。煮汁が必要なので、水量の多さに驚かないで。
(2010年6月24日、京都新聞夕刊)

注意

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