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冷たいゼリーで野菜もりもり

だしは濃いめ 少し甘く
野菜は1種類ずつ交互に盛ろう。色目の薄いものは下に。「中心を固めて盛るときれいですよ」
 暑い日は栄養価たっぷりの夏野菜をもりもり食べて、夏ばて対策を。高橋義弘さんは「野菜を冷たいゼリーで寄せて夏の食卓の一品に。野菜に味付けをあえてせず、だしのゼリーで一緒にいただきましょう。夏野菜は色がきれいで、見た目も楽しめますよ」。
 手順は、野菜を1種類ずつ加熱する↓器に盛る↓だしを作る↓器にだしを入れて冷やし固める−とシンプルだ。
 野菜の主な加熱法は▽揚げる▽焼く▽ゆでる−の3種類。今回はナス、オクラ、カボチャ、プチトマトを使った。ナスは切ったらすぐに素揚げする。衣をつけないのは、冷やした時に衣がおいしくなくなるからだ。冷蔵庫に入れておいたナスは冷えて水滴が出て揚げると油がはぜるので、常温に戻し、水滴をふいてから調理しよう。
 カボチャはフライパンで香ばしく焼く。「ナスを焼き、カボチャを素揚げしてもいいですよ」。オクラはゆでる。事前に塩をまぶして指でこすると産毛が取れて表面がつるつるに仕上がる。
 今回は車エビも加えた。殻つきのままゆでるのは「色がきれいに出て、殻の身離れもいい」から。具材に決まりはなく、蒸したスズキや焼いたホタテもお薦め。鶏のささみはゆがくか、蒸して入れよう。「野菜はウリ、レンコン、サツマイモなどがおいしいです」
 野菜に味付けしない分、だしの味付けがポイントだ。2種類のしょうゆを入れるのは「複合の辛みをつけるため」で、しょうゆを加えて、だしがべっ甲色になるのが目安。塩を入れて味を引き締めた後に一度味見を。「甘みが足りなかったり、しょうゆのとげを感じたら、みりんを加え、全体のバランスを整えてください。煮炊きするより少し濃くて甘いのが目安です」
 寒天入りのだしが余ったら、保存容器に入れ、冷蔵庫で冷やし固めた後、スプーンで崩すとジュレに変身。おひたしの上などに乗せよう。「だしに寒天をあえて入れず、野菜を30分ほど漬け、冷やしうどんにトッピングしてもおいしいです」

レシピ【映像はこちら

ナスは170度の油で30秒ほどで揚げる
【材料 4人分】エビ4匹、ナス2本、プチトマト4個、カボチャ160グラム、オクラ4本、だし400ミリリットル、塩少々、薄口しょうゆ大さじ1、濃口しょうゆ大さじ1、みりん小さじ2、棒寒天10センチ分(ゼラチンの場合は12グラム)
 【作り方】
 (1)棒寒天は半日ほどたっぷりの水にひたし、柔らかくしておく。
 (2)エビは頭と背わたを取り除き、殻つきのまま、塩を加えた湯で火が通るまでゆがく。殻をむいておく。
 (3)ナスはへたを切り落として縦に半分に切り、さらに三つに切る。170度の油で30秒ほどで揚げて鍋からあげる。そのまま冷ます=写真。
 (4)プチトマトはへたを取り除き、1/2〜1/4に切る。
 (5)カボチャは1センチ弱の厚さに切り、さらに食べやすい大きさに切る。フライパンに少量の油をひき、火が通るまで焼く。
 (6)オクラは表面の産毛を少量の塩でこすって取り除く。30秒ほど湯がき、水にさらす。斜めに三つに切る。
 (7)鍋にだしを入れて火にかけ、(1)の水気を絞ってほぐし入れ、煮溶かす。薄口しょうゆ、濃口しょうゆを入れ、塩を加える。味見をして、みりんで調節する。ひと煮立ちした後、ざるでこす。
 (8)器に(2)〜(6)の具を順に盛る。具の2/3が浸る程度に(7)を流し入れる。粗熱を取った後、冷蔵庫で冷やし固める。
 (9)好みでユズのすり下ろしをふりかけてできあがり。

ワンポイント

「冷やすのでだしの味は濃いめに仕上げてください」と高橋さん
 だしは茶碗蒸しと同じレシピです。材料は水1リットル、昆布10グラム、かつお節20グラム。作り方は(1)器にだしの材料を入れ、冷蔵庫で一晩置いておく(2)(1)を鍋に入れ、中火にかけゆっくり温度を上げる。沸騰したら弱火に。アクを取って、なくなったら火を止め、昆布を取り出した後、ペーパータオルでこしてください。
<作ってみました>
 だしが手元にあれば、野菜を加熱するだけで簡単にできる。予想以上に野菜が食べられ、見た目もきれい。幅広い年代にお薦め。
(2010年7月22日、京都新聞夕刊)

注意

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