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つじあやの KYOTO GIRLの散歩道

(1)京都人って、どんなん?
イラスト・ナカムラユキ
 やんわり、のんびりしてるように見えるのに、じつは頑固。これが私の思うザ・京都人です。京都駅から地下鉄に乗ると聞こえてくる、柔らかな会話。「え〜ほんまあ?○○ちゃんバイトやめはったんやあ〜」
 何ともスローペースなイントネーションとリズムに、東京帰りの私の体と心がゆるんでくる。東京で仕事してると「京都の人ってはんなり、のんびりしてて、いいですよね」ってよく言われるもん。
 ん?? でもなんか違和感。世の中の京都人像は「はんなりおっとり」なのだが、それがすべてじゃないんやなあ。外見優しそうで、しゃべり方ものんびりしてるのに、気に入らないことにはむっちゃこわい…。柔らかな外見、雰囲気に反してきっついぞ!
 で、私はどやねん。和顔。色白。髪は黒。東京生活長いのに京都弁抜けへん。なかなか自分のこだわりを捨てられない。住民票そのまんま。「あんまり怒らないっしょ?」。え?? いやいや、怒りますよ、そりゃ。いろんな感動や怒りがわきあがること多々。の割にそれが顔に出ない。
 一見柔らかそうなのに、ちょっと付き合うと冷たいというか、きついと恐れられる京都人の一面はこのギャップにあるんだろう。そして、誰もこのギャップを埋めようなんて必要性を感じていない。
 でもね、私、ちょっと抜けたいな〜。だって体も心も柔らかい方が、柔らかい声出るねんもん! 芯(しん)は残しつつ、柔らかな声。というわけで、今日から柔らか京都人めざします! まあぼちぼち、散歩でもしながらね。
2008年10月20日掲載
 つじ・あやのさん シンガー・ソングライター。1978年京都市生まれ。龍谷大卒。ウクレレミュージシャンとしても知られ、代表曲はスタジオジブリ制作映画「猫の恩返し」の主題歌「風になる」など。
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