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つじあやの KYOTO GIRLの散歩道

(3)人々との出会い、鴨川レコーディング
イラスト・ナカムラユキ
 鴨川は私の青春。通っていた高校のそばを流れる鴨川の土手でウクレレを弾いたり、ライブをしたり、好きな人のことを考えたり。そんな鴨川への想(おも)いが高まり、レコーディングまでしちゃいました。
 9月に発売した「COVER GIRL2」は東京と京都で録音した2枚組のカバー集。京都録音「kyoto side」の1曲目に、大瀧詠一の「君は天然色」を鴨川で歌った。歌とともに川の音、風の音、子どもの遊ぶ声、京都に生きる日常音が聞こえてきます。
 鴨川レコーディングは、人々との出会いでもありました。ジョギングする人、犬と散歩してる人、デートらしき学生さん−中でも印象に残るのは味なおっちゃんたちだ。
 実際に録音していると様々(さまざま)な音が聞こえてくる。その中に笛のような音が。「う〜ん、この音は歌にかぶるなあ」と悩んでたらスタッフの1人が「僕ちょっと行ってきます」と向こう岸で笛を吹くおっちゃんの元へ。
 スタッフは「笛、やめて下さい」とは言わず「何吹いてらっしゃるんですか?」と話しかけた。するとおっちゃんは「実はこれ京都の笛なんや」。この2人の会話は私たちが録音している間続けられ、無事作業は終了。おっちゃん、いきなり話かけちゃってごめんね。お陰(かげ)さまでいいのとれました!
 「あ〜終わった」と帰ろうとしてたら、また別の、チャリに乗ったおっちゃんが向こう岸から私に何か叫んでいる。「とれたかあーっ? 終わったかあーっ?」。…きっと歌ってる時横切ったおっちゃんかな? 私はありがたい気持ちになった。おっちゃんたちを初め京都の多くの方々に支えられて「kyoto side」は完成したよ。ありがとうございました!!
2008年12月1日掲載