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つじあやのKYOTO GIRLの散歩道

(9)「らしさ」がいい 京の音楽仲間
イラスト・ナカムラユキ
 京都人の音楽仲間がいる。やっぱり京都風情のある人たちだ。
 「キセル」というエレクロ&フォーク兄弟ユニット。宇治出身の彼らとは十年来の付き合いになる。初ライブの時の対バン(共演)がお兄ちゃんの豪文さんだった。
 長い付き合いなら、さぞよく遊んでるんやろと思いきや…、七夕友達。年に1、2回ぽつぽつ、まったり飲む。
 お兄ちゃんは昔と同じのんびりした様子で飲み始めると「最近曲作ってる?」と聞いてくる。弟の友晴さんと出会ったのは、彼がまだ高校生だった頃(ころ)。やはり変わらぬきらきらした目で「元気にやってる? また飲みにいこや」と誘ってくれる。
 キセルの音楽は、二人の人柄のように温かく、優しく、不思議でふわふわしてて、時折怖いくらい寂しく切ない。夜の水族館みたいなキセルミュージックが私は大好きだ。
 最近知り合ったのに中学の同級生みたいに思えるバンドもいる。京都出身の3人組「10−FEET」。ライブに行けば汗がほとばしる男っぽいロックなバンドだ。
 3年前突然「レコーディング一緒にやらへん?」と誘ってくれた。えっ! 同じ京都出身でもジャンルが違いすぎるのでは? しかもちょっと怖そうだし。
 でも会ってみたら、なんとも楽しい京都の兄ちゃんたち! ヴォーカルのTAKUMAくんはかつてのバイト先が何軒か隣やったり、共通の友人がいたり。
 レコーディングから互いのライブに出演。去年、太陽が丘(宇治市)で行われた10−FEET主催イベント「京都大作戦2008」にも呼んでくれた。
 骨太なアーティストたちと1万人以上のオーディエンスが歌い踊った京都大作戦。それは「格好悪くても自分らしくいこうぜ!」と歌う彼らの音楽が凝縮された夏だった。
2009年3月2日掲載