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インデックス

(13)気持ちが強調される繰り返し

作 品

・家のトマトあまくてはみがきもったいない
京都市・大塚小3年 屋敷隼人

・あさがおのめがでたウフフうれしいな
京都市・御所南小1年 岩本深友(みゆ)

・かたつむりあじさいのゆか気もちいね
京都市・醍醐小3年 小西真由

ねんてん先生

 「もったいない」という気持ち、よく分かるなあ。私もビワを食べたときなど、屋敷さんと同じ気持ちになります。トマトは今はとても甘くて食べやすいが、昔は独特の強い匂(にお)いがあり、トマト嫌(きら)いな人が多かったのだよ。ナス科に属するトマトはね、明治時代にはアカナスと呼ばれました。アカナスだといかにもまずい感じだよね。アカナスがしだいに改良されて、今の甘いトマトになりました。

 岩本さんは3回目の登場だね。「ウフフ」にうれしさがよく出ている。だから、「うれしいな」とはもう言わなくてもよい。うれしい気持ちをさらに強くするためには、たとえば「あさがおのめがでたウフフウフフフフ」としたらどうだろう。同じ言い方を繰り返すと気持ちが強調されます。

 「あじさいのゆか」は京都の小学生らしい言い方かも。鴨川の床(ゆか)涼みから連想した言い方ですね。小西さんの句も、たとえば「かたつむりあじさいのゆかかたつむり」とかたつむりを繰り返してみたい。気持ちのよさが強調され、かたつむりが床にいくつかいる感じになります。 (俳人・坪内稔典)

【2009年6月27日掲載】
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