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インデックス

(36)「季節を先取り」して楽しむ

作 品

・ストーブを早くおいてね教室に
福知山市・雀部小3年 西村晴花

・きのこがり毒のあるのも仲間だよ
舞鶴市・余内小2年 古橋育恵

・もみじさん赤い着物に着がえます
京都市・大宅小2年 辻雪輝乃

ねんてん先生

 冬らしくなってきました。暦(こよみ)のうえでは立冬(11月7日)、立春(2月4日)、立夏、立秋がそれぞれの季節の始まりです。暦の季節と実際の季節感には少しずれがあります。暦の季節は早めですが、それは「季節の先取り」。めでたいこと、うれしいことなどはどんどん先取りする、それが人々の暮らしの知恵です。季節もまた、それを先取りして人々は楽しんできました。

 西村さんの句。寒くなってきたからストーブを置いてほしいのですが、それと同時に、ストーブをおくことで冬らしさを先取りしたいのですね。ストーブが教室を冬に変え、みんなの気持ちにも冬へのそなえが出来ます。

 きのこがりに行った古橋さんは、「毒のあるのもきのこの仲間だ」と気づきました。いろんな仲間がいるというその発見、とても大事です。それに、毒があると判断するのは、きのこを食べる人間ですよね。人間が毒と名づけたものも、もしかしたらきのこにとっては別の意味があるかも。

 辻さんの句、紅葉(もみじ)がまるで少女ですね。「もみじさん」という呼びかけ、「着がえます」という見方が、紅葉をとても初々(ういうい)しく感じさせます。辻さん、今年はどこの紅葉を楽しみましたか。(俳人・坪内稔典)。

【2009年12月5日掲載】
小学生の俳句を募っています。作品3点までと住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し、はがきは〒604−8577京都新聞文化生活部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto−np.co.jp