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インデックス

(45)ことばの積木で遊ぼう

作 品

・ばあちゃんとベッドでねてるふゆのあさ
京都市・大宅保育園年長 辻 咲雪輝

・日よう日とうさんとくせいカレーなべ
湖南市・石部小1年   福井  岳

・はつもうでくるまがこんでひきかえす
京都市・聖母学院小2年 小野 祐美

ねんてん先生

 その冬の朝は特別な朝だったでしょうね。ばあちゃんのあたたかさ、ばあちゃんのにおい、ばあちゃんのお話……、そうしたものがベッドを特別な世界にしました。いい朝だったね、辻さん。

 福井さんの句、とうさんの得意(とくい)そうな顔が見えます。そのとうさんの気分は福井さんにもうつり、あれこれ手伝ったのではないでしょうか。

 小野さん。残念(ざんねん)でしたね。あっ、もしかしたら、引き返して何かよいことがあった? 教えてほしいなあ。

 今回は低学年の作品が並びました。この学年の子どもたちには、見たもの、感じたこと、言いたいことなどを、ともかく575のことばにしてほしい。ことばを積木(つみき)のように組みたてるのです。575にしようとするとき、子どもたちはことばを物のように感じます。物に触れる具体的な手ざわりが、ことばへの興味を育てるでしょう。

 私たちはことばを通して、見たり感じたり考えたりします。逆の言い方をすると、ことばなしには見ることも感じることもできません。それだけにことばをいつも生き生きとさせておきたい。575の表現は、言葉を生き生きとさせるささやかな試みです。(俳人・坪内稔典)

【2010年2月13日掲載】
小学生の俳句を募っています。作品3点までと住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し、はがきは〒604−8577京都新聞文化報道部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto−np.co.jp