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(50)春だね、草花も生き物も

作 品

・トントントン早くおきてよかえるさん
京都市・明徳小4年  中芝 統洸

・春風がねてた草花よびおこす
高槻市・光華小4年  佐竹倫太朗

・すべり台私の舌で遊ぶ子ら
京都市・修学院小5年 加藤 蓮美

ねんてん先生

 中芝さん。「トントントン」と合図(あいず)したら、蛙(かえる)さんは起(お)きましたか。

 小林一茶(いっさ)という江戸時代の俳人に次の句があります。

やせ蛙負けるな一茶これにあり

 やせて弱そうな蛙よ、負けるな。一茶がここにいて応援(おうえん)しているぞ、というのです。春さきの産卵期には多くの蟇(ひきがえる)が沼や池などに集まります。交尾(こうび)のためですが、そのようすが戦争をしているように見えるので、蛙いくさ、蛙合戦(かっせん)などと呼ばれました。一茶の句はその蛙いくさのやせ蛙を応援しているのです。蟇はガマ、ガマガエルとも言いますが、産卵したあとは再び土の中で眠り、初夏に出てきます。この蟇、庭に住みついている家があります。蟇のいる家に私はあこがれています。

 佐竹さん。草花がそよいでいるのですね。春風によび起こされたかのように。

 加藤さんの句の「私」はすべり台。すべり台の立場から言えば、私の舌で子どもたちは遊んでいる、のですね。この見方、おもしろいなあ。すべり台は季語ではないのですが、ぶらんこ、かざぐるま、ふうせんなどは春の季語。すべり台も春の季語にしたい。

【2010年3月20日掲載】
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