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(62)動作や思い すてきな表現に

作 品

・苗植えて根っこは冷たい水の中
綾部市・西八田小5年 福井 彩乃

・苗を植え土が足食べべっちゃんこ
綾部市・西八田小5年 木下  葵

・チキンカツ横でやさしく春キャベツ
京都市・市原野小6年 橋本 りこ

ねんてん先生

 福井さん。苗(なえ)を植える前に足の先で田の泥(どろ)の冷たいことをまず感じました。手で苗を植えるとき、こんどは指先でも感じました。植え終えた後、苗を見て、「この苗たち、水の底の冷たい泥の中へ根を伸ばすのだ」と福井さんは思いました。その動作や思いが「根っこは冷たい」というすてきな表現になりました。

 木下さんの句は田に足を入れたときの感じです。「べっちゃんこ」に木下さんの新鮮な驚きがよく出ています。「べっちゃんこ」の感じって、木下さん、なんだか気持ちがよかったでしょう? 私は泥まみれになるのが好きでした。田植えの時など、小学生の私はわざと足、手、そして顔まで泥で汚(よご)しました。田植えの日は土でどろどろの〈泥人間〉になる日でした。

 橋本さんの句。チキンカツがうまそう! もちろん、春キャベツも。「やさしく」という春キャベツの感じがチキンカツのうまさを引き立てました。

 市原野小学校では給食を食べた後で俳句を作っているそうです。「あっさりでわかめスープは食べやすい」(4年 青井咲良)、「ほうれん草生き生きもやしと春ナムル」(6年 岡田璃伊奈)などがその作品。給食が楽しそうですね。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2010年6月13日掲載】
小学生の俳句を募っています。作品3点までと、住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し〒604―8577 京都新聞文化生活部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto−np.co.jp