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(71)夏の空 描くように句にしよう

作 品

・パティシェになるゆめをみる夏の雲
京都市・大宅小1年 辻 咲雪輝

・夏の空今にもこの手がとどきそう
湖南市・下田小4年 鈴木 健将

・夏休みひまわり畑ひかってる
湖南市・下田小4年 山中 有紗

ねんてん先生

 お菓子に近い感じがするのはなんといっても夏の雲だろう。夕焼けは俳句では夏の季語ですが、海の空がうすく夕焼けているとき、私は洋菓子の甘い香りをかぐ気分になります。いつの日かパティシェ・咲雪輝の作った特製の菓子を食べたいなあ。「えきホーム雲いろいろのわらびもち」も辻さん。辻さんは和菓子も好きなのでしょうか。

 鈴木さんの気分、よく分かります。たとえば海に行ったとき、空がとても近い感じがしますね。まっしろい雲を手でちぎることができそう。泳いでいても、海に空が続いていて、その空まで泳げる気がします。

 画用紙全体にひまわりだけを描いた、その絵のような句が山中さんの作品です。「ひかってる」は咲いたひまわりのようすですが、折からの夏休みでひまわり畑には子どもたちの姿が見えかくれしているのでしょうか。

 今はお盆ですが、お盆には先祖の霊(れい)が戻(もど)ってきます。その戻った先祖の霊はナスやキュウリの馬に乗って帰って行く、と考えられている地方があります。そういうところでは明日十六日の送り火のとき、門口にキュウリやナスの馬を用意します。わりばしなどを脚(あし)にした馬です。子ども時代、私はその馬作りが得意でした。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2010年8月15日掲載】
小学生の俳句を募っています。作品3点までと、住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し〒604―8577 京都新聞文化生活部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto−np.co.jp