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(73)夏の思い出、赤いカバとセミ

作 品

・えさみるとガバッとくちあけあかいかば
京都市・嵯峨野小1年 西田 翔

・赤いカバしいく係と目で合図
京都市・嵯峨野小3年 西田 葵

・今年またじいちゃんぜみがやって来た
京都市・大宅小3年 辻 雪輝乃

ねんてん先生

 夏のカバは赤くなっています。日焼けやバイキンを防ぐ汗(あせ)のようなものが出るからです。西田翔、西田葵さんのきょうだいは、その赤いカバを見に行ったのでしょうか。

 まず西田翔さんの句。それまで暑くて弱っているように見えたカバが、えさを見ると急にガバッと口を開けたのですね。水の中にいるカバもエサを見るとすぐ陸上に上ってきます。エサをやる時間がカバを見る一番よい時間です。動物園に行く時、カバのエサの時間を確かめてから行くといいですよ。

 西田葵さんの句はカバと飼育(しいく)係が目で話しているようす。飼育係の人は、カバの口の中に手をさしこんで歯の掃除(そうじ)をしてやります。口のまわりを手でなでたりもします。そんなとき、カバはうれしそうにしています。ちなみに、京都市動物園のカバはツグミという名のメスカバ。飼育係の人によるととても美形(びけい)だそうです。ツグミは継美と書きますが、京都のカバは代々、美形が自慢(じまん)なのです。

 辻さん。「じいちゃんぜみ」はミンミンゼミかツクツクボウシでしょうか。私はツクツクボウシをじいちゃんだと思ってきました。そろそろセミたちの季節も終わり。夏が去ろうとしています。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2010年8月29日掲載】
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