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(75)光る汗 終わりゆく夏…

作 品

・夏げいこ面をはずせば塩がふく
京都市・京都女子大付属小5年 吉村 魁

・こうしえんつちをいれてるせなかみる
京都市・嵯峨野小1年 西田 翔

・なしはいまみずみずしくてすずしいよ
京都市・市原野小5年 倉橋 望

ねんてん先生

 吉村さんの句。いかにも夏げいこという感じがします。今年の夏はことに暑かったので、ふいた塩も多かったでしょうね。吉村さんは少年剣士ですか。そういえば、小学生時代の私は赤胴鈴之助に夢中でした。マンガの主人公ですが、ラジオドラマや映画にもなりました。真空(しんくう)ぎりが彼の得意技(とくいわざ)でした。

 西田さん。負けたチームの選手の背中を見たのですね。私はこの句の背中を、グランド整備(せいび)の人かな、とも思いました。どちらにしても、その背中では汗(あせ)が光っていたでしょうね。

 倉橋さんの句。最後の「すずしいよ」がとてもすてき。たしかに梨(なし)は涼(すず)しいくだもの、という感じがします。水分が多いし、しゃきっとした歯ごたえも涼しい。

 私は今、柿(かき)をたずねる旅を続けています。柿は900種くらいが日本にあると思われますが、とくに甘柿(あまがき)は日本の特産です。英語ではパーシモンと呼ぶのですが、今ではむしろカキ(KAKI)が世界に通用しています。そろそろ早生(わせ)の柿が登場し、これからいよいよ柿の秋です。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2010年9月12日掲載】
小学生の俳句を募っています。作品3点までと、住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し〒604―8577 京都新聞文化生活部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto−np.co.jp