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(77)句から連想が広がる魅力

作 品

・カキゴオリうみを見ながらたべたいね
京都市・西院小2年 岡本幸大

・七夕も三十七回お母さん
京都市・伏見住吉小3年 岡本美鈴

・夏げいこ面をはずせば塩がふく
京都市・京都女子大付属小5年 吉村魁

ねんてん先生

 第2回目の優秀作3句(7月〜9月)の発表です。今回はすてきな句が多くて選ぶのになやみました。「きゅう食のメロンじゃんけん手をあげた」(嵯峨野小3年 西田葵)、「紫陽花に雨のビーズがはねている」(修学院小4年 北澤芽依)、「つり革のラインダンス夏つばめ」(大宅小3年 辻雪輝乃)、「すいかわりあたまぶつけてごーんごん」(二の丸北小4年 多田彩乃)、「えさみるとガバッとくちあけあかいかば」(嵯峨野小1年 西田翔)、「カブトガニはしゃぎすぎてうらむいた」(伏見板橋小4年 佐藤夏己)などが私をなやませました。

 岡本幸大さんのカキゴオリの句は、「これこそカキゴオリ!」という感じ。とてもうまそうです。

 岡本美鈴さんの句はなんともおかしい。「お母さんはもう37回も願いごとをしてきたのね」と美鈴さんが言うと、「ちがうよ、まだ35!」と言い返しているお母さんの顔が見えます。「だって、2歳までは願いごとをしなかったもん」とお母さん。こういう連想をさそうところが岡本さんの句の魅力(みりょく)です。

 吉村さん。剣道の夏げいこのようすを生き生きと表現しました。「塩がふく」という具体性がとてもいいです。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2010年9月26日掲載】
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