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(80)秋の夜空、見上げてごらん

作 品

・あきのもりりすがちょろりあそんでる
京都市・池田東小1年 稗田千夏

・まん月がすぐにかくれた五秒ほど
京都市・常盤野小2年 伊藤宙輝(ひろき)

・月の夜星もきれいな夜の星
京都市・二の丸北小4年 中部芳葉

ねんてん先生

 稗田さん。この句を声に出して読むと、リスの動きが響きから感じられますね。イの音が響き、それが「ちょろり」と動くリスの動きを伝えます。「おばあちゃんクッキーやいたよおめでとう」も稗田さんの句。おばあちゃん、たんじょう日でしたか。

 伊藤さん。最後の「五秒ほど」がいいです。五秒ほど、伊藤さんは息をつめて月が雲から出てくるのを待ったのでしょうか。「まん月がかくれんぼするまあだだよ」も伊藤さん。空を見上げている伊藤さん、楽しそうだなあ。

 中部さんの句も音読すると気持ちがいいです。月や星がきらきらしている感じ。夜、星が2回も出て、そのくりかえしが楽しいリズムになっています。

 そういえば、今週は20日が「十三夜(じゅうさんや)」です。「後(のち)の月」とも言います。先月の「十五夜」、すなわち仲秋(ちゅうしゅう)の明月(めいげつ)に月見をしましたが、昔から「十三夜」も月見の日でした。十五夜のまんまるい月と、すこし欠けた十三夜の月、その二つを見ることが、昔から月見の伝統(でんとう)でした。完全なものと不完全なもの、その二つがともに大事という考えがこの伝統にはあります。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2010年10月17日掲載】
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