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(84)すてきな友だちどうし

作 品

・おでんなべいろんな友だちあわせ合う
京都市・嵯峨小3年 伊佐治 大

・うさぎだくわたしもドキドキ木の葉散る
京都市・嵯峨野小3年 西田 葵

・秋の空私もいっしょにそまってる
栗東市・大宝西小6年 田代 知佳

ねんてん先生

 おでん鍋(なべ)にはいろんな物が入っています。それを伊佐治さんは友だちと呼びました。そして、たとえばタマゴさんをお皿にとって、「次は何にしようかなあ。このタマゴさんに合うのはチクワさん? それともジャガイモさん?」と迷(まよ)いました。楽しい迷いですね。「ハンバーガーいろんな友だち重ね合う」も伊佐治さんの句です。

 西田さん。「わたしもドキドキ」、そして、だいたうさぎもドキドキしています。おたがいにどきどきして、これって、すてきな友だちどうしかも。

 田代さん。空が青空だと青く、夕焼けだと赤くそまりますね。木も川も畑も家も、そのほかのいろんなものもそまります。それらと「私もいっしょ」。私もそまるのですね。

 田代さんの句から思い出しましたが、小学校5年生くらいのころ、私は次の歌を覚えました。

白鳥(しらとり)は哀(かな)しからずや空の青海のあおにも染(そ)まずただよう

 若山牧水(ぼくすい)の短歌です。意味はあまり分からなかったのですが、家の屋根の上でこの歌をくちずさむと、心が青い空の色になりました。白鳥になった気分でした。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2010年11月7日掲載】
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