京都新聞TOP > 文化・文芸・教育アーカイブ >ねんてん先生の575
インデックス

(85)呼びかけたら世界が広がるよ

作 品

・もみじさん赤いきものにきがえます
京都市・唐橋小2年 山口華央

・いろづくとグッとふんばる渡月橋(とげつきょう)
京都市・嵯峨野小1年 西田 翔

・スパゲティうれしい大盛り秋の山
京都市・市原野小6年 岡田璃伊奈

ねんてん先生

 山口さん。「もみじさん」という呼びかけがいいですね。〜さんと呼ぶと、木でも動物でも野菜やくだものでも急に親(した)しくなります。カキさん、ミカンさん、カバさん、エンピツさん。たとえば以上のように呼んでみると、ミカンとエンピツが友だちみたいですね。ときどき、人間でないものに「〜さん」とか「〜君」と呼びかけてみたい。そうすると、まわりの世界が少し広くなりますよ、きっと。

 西田さん。もみじの季節になると、嵐山にやってくる観光客がふえ、それで渡月橋は多くの人をのせてグッとふんばるのですね。西田さんも渡月橋の気分になってふんばっている感じ。「ふんばる」というのは人のようすを表現する言葉です。それを西田さんは渡月橋にあてはめました。人間でないものを人間のように表す表現法、それを擬人法(ぎじんほう)と言います。山口さんの「〜さん」も擬人法です。

 今週、西田翔さんの姉・西田葵さんは「秋の山ファッションショーで大にぎわい」と作ってくれました。山がファッションショーをする、というこの表現、もちろん擬人法です。

 岡田さん。大盛りのスパゲティが「秋の山」のように見えます。あるいは、秋の山を眺めながらスパゲティを食べているとも読めますね。スパゲティがとてもうまそう。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2010年11月21日掲載】
小学生の俳句を募っています。作品3点までと、住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し〒604―8577 京都新聞文化生活部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto−np.co.jp