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(89)しゃきしゃきから伝わる氷の姿

作 品

・おひるまえびっくりぎょうてんいちょうのいけ
東京都・練馬第三小1年 小泉 舞夏

・風が吹き落ち葉が回って生き返る
京都市・嵯峨野小3年 西田 葵 

・息白ししゃきしゃきのびる霜ばしら
京都市・京都女子大付属小5年 吉村 魁

ねんてん先生

 小泉さん。池(いけ)のそばにイチョウがあったのですね。朝(あさ)はふつうの池でしたが、お昼(ひる)まえに見たら、なんとイチョウの葉(は)がびっしり。強い風がふいていっせいに葉が散ったのでしょう。「いちょうのいけ」は黄色い葉でうずまった池です。

 西田さん。「落ち葉が回って生き返る」から落ち葉のようすが目に浮かびます。落ち葉は立ちあがって回ったり踊ったりしますね。私の家の前ではケヤキの葉が車が通るたびに立ちあがって走りました。ダンスもしました。「師走だねカレンダーまで走ってる」も西田さんの句です。

 吉村さん。息が白くなるのは寒い朝。そんな朝には霜柱(しもばしら)も立ちます。白い息と霜柱がなんとなく似ている感じがして少しおかしいですね。うんと寒いところでは鼻水(はなみず)も凍(こお)ると言います。白い息もじっさいに霜柱のようになるのでしょうか。

 土の中の水分が地表へにじみ出し、凍って立ち並んだ氷の柱。これが霜柱です。下の方から氷をつき上げて大きくなります。その大きくなるようすを吉村さんは「しゃきしゃきのびる」と表現しました。氷の鋭くて細い感じがこの表現からよく伝わります。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2010年12月19日掲載】
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