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(100)ゆっくり春へ泳いでいます

作 品

・また雪だ日本が北へ泳いでる
京都市・嵯峨野小3年 西田 葵

・ちょっぴりとはななの苦み春をよぶ
京都市・市原野小5年 下村 百合

・はっさくの皮むく顔はかいじゅうに
京都市・西陣中央小3年 伊吹日向子

ねんてん先生

 今年の急に寒い冬になった感じ、それを「日本が北へ泳いでる」と表現したのですが、「うん、ぴったり!」と思わずうなりました。そういえば、去年の秋の日本は南へ泳いでいたのでしょうか。それが急にターンをした感じです。「のほほんと油断してたら雪パンチ」も西田さんの作ですが、たしかに雪パンチをくらいましたね、この冬の日本は。

 下村さん。花菜(はなな)は給食に出たのですね。1月に市原野小学校にうかがった時は冬のメニューでしたが、次第に春のメニューへと変わっているようすが分かります。1年生の田中夕葉さんは「いよかんはあまくてたまにすっぱいよ」と作ってくれました。すこし苦く、すこし酸(す)っぱい。それは早春の味ですね。

 伊吹さん。はっさくも早春のくだものですが、皮がかたくてむきにくいです。力がいります。怪獣(かいじゅう)の顔は、おもいっきり力をこめて皮をむいているときの顔。伊吹さんのその怪獣の顔、見たいなあ。

 この欄、今回で100回になりました。応募の作品が多くなり、ごく一部しか紹介できなくなっていますが、それだけにハッとしたり、笑ったりする句がふえました。575のことばに今の小学生のいきいきとした表情がのぞいています。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2011年3月13日掲載】
小学生の俳句を募っています。作品3点までと、住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し〒604−8577 京都新聞文化報道部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto−np.co.jp