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インデックス

(102)口ずさむと、なんだか元気に

作 品

・なわとびがとんではしってこっちくる
大津市・志賀小1年 宮本 夏

・イヨカンを食べて何だかいい予感
京都市・西陣中央小3年 伊吹日向子

・チューリップやっとめが出てありがとう
京都市・嵯峨野小1年 西田 翔

ねんてん先生

 1月〜3月期の優秀3句の発表です。

 まず宮本さん。「とんではしってこっちくる」という表現、すなわち動詞を三つ重ねた言い方によって、なわとびの動きをいきいきと表現しました。「二月はねせつぶんおにさんあっちいけ」という節分の豆まきの句もよかったです。

 伊吹さんは今期、大活躍でしたね。「妹はスパゲッティで文字を書く」「かまのぞきたきこみごはんおこげとる」「はっさくの皮むく顔はかいじゅうに」などが伊吹さんの作品でしたが、どの句もすこしおかしいです。その中でもこのイヨカンの句は、「イヨカン」と「いい予感」の音の響きが、自然に笑いをさそいます。そして、なごやかないい気分を読者の胸にもたらします。

 西田さんも大活躍でしたが、この句の「ありがとう」がとてもいいです。チューリップだけでなく、今はいろんな木々の芽もふくらんでいます。桜も咲こうとしています。自然界のその勢いを、西田さんにならって「ありがとう」と受けとめたい。そのとき、私たちにも勢いがつきます。

 東日本大震災で胸の痛い日が続いていますが、以上の3句、もういちど口ずさんでください。元気の出る気がなんとなくしませんか。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2011年3月27日掲載】
小学生の俳句を募っています。作品3点までと、住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し〒604−8577 京都新聞文化報道部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto−np.co.jp