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(108)見えないけれど、ほらホケキョ

作 品

・うぐいすが木にのってないないている
京都府和束町・和束小4年 岡田 聡

・花の下おとうふみたいな手をひいて
大津市・青山小6年 砂ア 遥香

・サラダをね三回おかわり三度豆
京都市・西陣中央小4年 伊吹日向子

ねんてん先生

 岡田さん。「のってない」という言い方がおもしろいなあ。小鳥はいつも木の枝に乗っている。ところが、ホーホケキョの声は聞こえるけど、うぐいすは姿が見えない。それで思わず、「のってない」という言い方になったのでしょう。

 砂アさん。「おとうふみたいな手」はだれの手でしょうか。弟、おばあさん? もしかしたら入学式のときの1年生かも。「みつけたよがんばる小さいイヌフグリ」も砂アさんの作です。このイヌフグリの句は、「小さい」がいりません。イヌフグリは小さな花ですから。「小さい」のかわりに咲いている場所、あるいは咲いているようすなどを表現するともっとよくなるよ。

 伊吹さん。「三度豆」がいいなあ。三回もおかわりしたサラダに三度豆が使われていたのですね。三度豆(インゲンマメと言うほうが普通でしょうか)の緑色がぱっと目にうかびます。この句、音読するととても音が楽しいです。サラダのサ、三回、三度のサが響き合うのです。その響きがサラダのうまさをおのずと表現しています。

 今、レタス中心のシーザーサラダが人気ですが、このサラダ、メキシコのシーザーという料理人が残っていたありあわせの材料で作ったのが最初とか。伊吹さん、シーザーサラダは好き? 私は大好きです。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2011年5月8日掲載】
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