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(128)合唱にぎやか、わが家は虫の家

作 品

・妹とかんぱいつるり初そうめん
京都市・西陣中央小4年 伊吹日向子

・すぐ消える花火がぼくに住みついた
京都市・嵯峨野小2年 西田 翔

・みずさしがおさらにおとすなつのみず
京都市・御所南小1年 小林 真子

ねんてん先生

 今期(7月〜9月)の優秀句の発表です。

 伊吹さんはこの句のほかに「よく見たら目が三角やてんとう虫」「盆おどりおどらずみてる私かな」がありました。どれもいいのですが、そうめんでかんぱいという楽しい句を優秀句に選びました。

 西田さんの句。消えて、でもまだ匂(にお)いが残っている花火。花火はきっとぼくに住みついたのだ、という思いがけない見方にびっくりしました。

 小林さんの句もなんど読んでもすてきな句です。目の前に一しずくの夏の水がはっきりうかびます。みずさし、おさらはまっ白で、水は青い感じです。

 このところ、わが家は虫の家になっています。8月の末に知人からスズムシをもらいました。脱皮(だっぴ)してやがて鳴き始めましたが、スズムシの声にしては変なんです。いろいろ調べたら、虫のかたちもスズムシにしては変。それで知人に、「あれ、変なスズムシだよ」と言ったら、「えっ? あげたのはマツムシですよ」。つまり、私がかんちがいしていたのです。その人は続けてカンタンをくれました。マツムシとカンタンが合唱して、わが家はなんともにぎやかな虫の家になっているのです。(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2011年9月25日掲載】
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