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(135)ステキなよそ見もあるんだね

作 品

・小鳥くるよそ見してたら当てられた
京都市・嵯峨野小4年 西田葵

・秋の山かいてみたいな紙いっぱい
亀岡市・千代川小3年 野々村優子

・柿もぎのみんな選ぶの大きいのん
京都市・北白川小6年 松田真季

ねんてん先生

 西田さん。「よそ見はダメ」ってよく言うけど、でも、ダメでない場合(ばあい)がしばしばあります。授業中のよそ見は、いつもはダメだけど、西田さんのこのよそ見はステキでした。だって、小鳥と会ったのですから。

 野々村さん。紅葉した山を見ると、私も紙いっぱいにかいてみたくなります。先日、用事があって京都府宇治田原町へ行きました。茶畑のまわりの柿が色づき、まるで「柿の花」のようでした。小さな実が鈴なりになるので花が咲いたように見えるのです。茶の緑と柿の赤があざやかでした。

 松田さん。「柿もぎや」となっていましたが、「柿もぎの」にしました。「の」が3つも並びましたが、それでリズムに勢いが出て、柿もぎの楽しさが強調できました。

 柿はKAKIとして世界に通用するくだものです。昔はですね、嫁(よめ)入りのとき、柿の枝を持って行き、その枝を嫁(とつ)ぎ先の柿の木に接(つ)ぎました。そのようにして、お嫁さんの新しい柿の木ができました。松尾芭蕉に

里古(ふ)りて柿の木持たぬ家もなし

という句があります。古い村にはどの家にも柿の木があるよ、というのですが、この柿の木、代々のお嫁さんが残したものでしょうね。

(俳人・佛教大教授 坪内稔典)

【2011年11月13日掲載】
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