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(11)洞窟その2

未知の空間に光あてるロマン!
絵・小山田徹
 猫なのに狭い所が少し苦手な銀猫です。
 前回の洞窟(どうくつ)探検話の続きですが、コヤマダ氏がどうしても話したいみたいなので聞いてやって下さい。
 「御清聴ありがとうございます。さて、どこまで話したっけ?」
 真っ暗闇。
 「そう、本当の真っ暗闇。自分のヘッドライトだけが頼りで、照らした所しか見えないのよね。しかも、迷路状の空間だから道順を覚えるのが大変なのよ。行く時と帰る時の光のあたり方が変わるからさ、自分がどのすき間から出て来たかわからないのよ」
 ハー、何が楽しいのやら…。そんな所に行って何するの?
 「何って別に…。未知の空間を発見したいから…。あっ、でもね一つだけ必ずやることがあるよ。測量とスケッチと地図製作」
 地図? 洞窟の地図を作るの? 「そう、洞窟だけわさ、実際に行かないと地図が作れないのよ。だから探検をした人が測量して地図を作るのが責任なのよね」
 へー、洞窟に地図があるの、知らなかったなー。
 「地図が作られて、博物館や学会で登録されると、その洞窟が存在するということになるのよね」
 不思議だね。洞窟は大昔からそこにあるのにね。人間中心主義。
 「そうだね。でも、この地球上で自分たちが作った地図が正式な地図になる場所は洞窟ぐらいなのよね。それだけでちょっと興奮!」
 あー、ロマンチストだね。まだしゃべりたい? はいはい。ではまた、来週に。

【2008年6月23日掲載】