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(12)洞窟その3

コウモリってかわいくて…
絵・小山田徹
 コウモリが自分と同じ、ほ乳類だといまだに信じられない銀猫です。
 今回も、懲りずにコヤマダ氏の洞窟(どうくつ)話にお付き合い願いたい。
 「銀猫君、コウモリって見たことある?」
 夕方にね鴨川や校庭で飛んでるの捕まえようとしたことあるよ。
 「街中で見るコウモリはイエコウモリ(アブラコウモリ)という種類で洞窟にいるコウモリとは違うのよね」
 吸血コウモリは?
 「あのね、そんなコウモリは日本にはいません。世界にもほとんどいないのよ。映画の悪いイメージだね。コウモリは良く見ると、かわいい顔してとても興味深い体と生態をしているのよ」
 あのね、相棒よ。普通さ、コウモリを良く見るなんてあまりしないよね。
 「まーね。でも洞窟に行くとさ、いやでも良く見ることになるのよ。冬は洞窟の中でたくさん寄り集まって冬眠してるし、夏は夕暮れになると虫を食べに外に出たりするしね。狭い洞窟に入ってるとさ、顔スレスレをものすごいスピードでたくさんのコウモリが通り過ぎるのよ。でも、一匹も当らないのよ。不思議だよね」
 猫はひげのおかげでモノに当らないけど。
 「彼らは、どうやら超音波で空間を捉えてるらしいけど…。とても貴重でデリケートな生き物なので、驚かさないように気を付けて洞窟入ってるけどね」
 そうそう、いつでも人間が一番こわいのよ! さて相棒よ。洞窟探検で学んだことは何? 「自分がチッポケなこと。謙虚さ…かな?」

【2008年6月30日掲載】