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日立建機京都営業所長 大石知己さん(43)

廃棄物の再資源化などに力 災害復旧へ建設機械提供も
大石知己さん

−京都営業所の役割を教えてください。

 「当社は各都道府県に2−3営業所を置き、京都府内にも福知山と当営業所があります。そのうち、当営業所では京都市を含む府南部全域での販売とメンテナンスなどを担当しています」
 「営業所と同じ敷地には上部の関西支店と、さらに静岡から沖縄県までの広域を統括する西日本事業部などがあります。敷地内には営業所と同列の京都サービスセンターもあって、茨城県の土浦工場から配送された機械を顧客のニーズに合わせ、センターで改造して近畿一帯に送り出すため、ここは第二の配送拠点とも言えます」

−その改良の必要性を説明してください。

 「例えば、関東方面のローム層の土は比較的に軟らかいですが、近畿圏内、特に京都の山際などは岩盤質の地層が多いんです。油圧ショベルの土などをすくう先端のバケットひとつとっても、近畿では関東で行わない補強を施さないとすぐに使えなくなる。建設機械の仕様は、意外と地域ごとに異なるんです」

−環境・リサイクル分野の機械開発に力を入れている。

 「これまで再利用が難しかった車のタイヤをチップにする機械を開発して、燃料として供給できるまでになったことで、自動車のリサイクル率は100%近くに達しました。ペットボトルなどについても、一度埋設処分されたのを掘り起こして、ふるいを掛けて再資源化のために取り出せるまでになりました」  「廃木材をチップにしてボイラーの燃料に使えますが、最近の原油の高騰から需要も高まり、チップにするための破砕機の受注が増えています。鉄筋を抜いたコンクリートも砕いて基礎工事や道路整備の路盤材などに使うなど京都の建設業界全体でもゼロ・エミッション(廃棄物を再利用し、ゼロにする)が進んでいます」

−顧客ニーズが新たな機械開発に役立つ。

 「顧客から聞かせていただくニーズをフィードバックして開発に役立てることで、求められる機械が供給できている。そのためにも、現場での意見交換や要望を聞かせていただくことが欠かせません。開発スタッフも、現場に出て直接話を聞かせていただいている」

−社会や地域貢献活動にも取り組んでいる。

 「建設機械の技術を用いた地雷除去の機械開発と提供の社会貢献は世界的に知られていますが、国内でも災害が起これば救助や復旧に大きな力を発揮する建設機械などを被災地に提供してきました」
 「当営業所では災害を想定して機械をストックしているわけではありませんが、絶えず多種類の建設機械がありますから行政から要請があれば協力を惜しみません。毎年、町商工会の産業まつりに参加していますが、もっと多くのイベントにも参加して地域の方々と連携を深めたいですね」
<企業メモ>
 本社・東京都文京区二丁目、京都営業所・大山崎町大山崎岸畑。1970年に設立。資本金は約815億円。連結売上高は約9405億円。連結従業員数約16000人で、京都営業所の従業員数は京都サービスセンターを含め52人。

[2008年7月31日掲載]